2015年6月9日火曜日

少し古い瓦 (4) 茨城県筑西市で

これは筑西市の旧家の傍の道路で採取させて頂いた。
小さな破片なので全体像や刻印の有無は確認出来なかったが、厚みと空洞が認められたので古い瓦だろうと考えて切断と簡単な研磨(カッティングマークが消える程度)を行った。
粘土を練った事で出来るまるで「流理模様」の様に鉱物粒が並んでいるのが見える。


 下に置いたのは銚子の旧家で採取させて頂いた瓦で黒生のものだが、上の画像と比較して頂くとその差が歴然とする。上の画像で白く見えるのは恐らく斜長石だと思われる。粒子が細かい。下の画像の方は勿論縮尺が少し異なるが粗い粒子も含まれ空洞のサイズも大きい。「浸炭」という言葉を使って良いのかどうか判らないが黒色化した部分の厚みもかなり違う。但し、これは同じ場所の瓦でも大きく異なるケースもあるので本当は複数の瓦で比較しなければ何とも言えない。
瓦は軟らかいので、薄片の製作は結構困難が伴うし、旨く焼けて居れば真っ黒で何も見えない。
でも、瓦の薄片を検鏡した研究資料は有る。

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