2015年4月27日月曜日

横須賀市猿島に用いられた石材 (3)

 島の西端の恐らくは旧軍事施設の擁壁だろう部分には黒色スコリア質の石材が用いられている。この種の石材は、自家消費のケースを除くと殆ど市場に流通した気配は無いが、意外と海岸部の擁壁に用いられて、間隙率の高い新小松石等に比べると耐久性が高いらしく、横須賀市佐島の天神島でも水際の擁壁に使われているが、中に少し弱いのが有るので時々この様に崩落してしまうが、これは必ずしも此の石材の問題とは言えず、背後の裏込め材の良否に大きく影響される。
生産地は特色が無いので特定できないがこの付近なら旗山崎でも採掘可能だし、採掘された痕跡も有る。旗山崎でもここと似た擁壁が有る。擁壁の直ぐ傍に採石の痕は残っている。

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