2013年4月19日金曜日

千葉の砂岩の風景 (14) 番外 消滅する礫岩岩体

銚子電鉄犬吠駅近くの工事現場でチョットした丘の部分を削って居たらこの様に大きな礫岩岩体が現れた。近日中にブルで整地されてしまう事になっている。海鹿島礫岩層の南方延長の一部らしい。
海鹿島の海岸、伊勢大神宮付近の地層を観察すると、礫岩・砂岩・泥岩が積層した状態で、伊勢神宮付近は厚い砂岩が在る、この礫岩体の直ぐ傍のグランドレベルにも薄い砂層が現れている。
露頭が失われるのは残念だが、走向・傾斜等の記録がきちんと残れば幸い。この工事が始まるまでは地元のごく少数の、この露頭前の道路工事当時から住んでおられる方々は御存じの事だったらしい。下図は手前の岩体の破面の一部を接写したもの。
円磨されたチャートの礫を、地質を学ぶ方々にご覧頂いたら大部分の方々が、「本当にチャートなの?」と疑問を投げかけられた。私の参加している地質のグループでは木曽三川や大井川,富士川を始めとして狩野川や利根川,荒川等で千葉に産出する礫との比較様に河川の礫を収集して来ている。河川の礫浜で採集出来るチャートの礫は実の処、ここの礫ほどには円摩されていない。かなり下流に来ても「おいらはチャートだー!」と角ばった顔で自己主張してくれる。
秩父帯辺りから遠路遥々銚子に辿り着いたチャートの礫に拍手!である。

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