山麓の鳥居下階段周りには房州石と思われる石垣が積まれているが、その笠石の一つに下図の加工が施された石材が置かれている。
この石材は実は伊豆石の階段に多く観察される階段の側板です。回転してみて頂くとその事が理解されると思います。
石材は細粒緻密な凝灰岩と思われ、これは山上の玉垣に用いられた石材と一致する。
玉垣には「文久三(1863)年六月吉日 當村氏子中」の文字が刻まれている。玉垣の彫刻は
風化剥離した部分を拡大すると細粒で緻密な緑色凝灰岩であることが判る。
下の画像は、玉垣から階段を見下ろした状態。下の幟旗が有る部分までが急傾斜の安山岩を用いた階段。この部分は寸法は測定しなかったが踏面の幅が狭く歩き難い。
高宕石の階段とこの部分は別に緩やかなスロープが作られている。尚、それより下方の石段は幅広の歩きやすいコンクリート製である。
使われている石材とその想定される産地:伊豆半島産の細粒緻密な凝灰岩。河津の澤田石等もその候補として考えられる。階段石は直接その岩相を観察出来ないが、角や踏面の摩耗状況などから安山岩と思われる。
資料整理番号:No.122068-04B, 最新の調査時期:2016年10月26日
地理院地図10進座標系:35.349055,139.901158
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