前回と併せて20ヶ所程の社寺を巡って使われている凝灰岩質石材の種類を調べて見た。予想外に、今は同じ栃木市内になってしまったが「岩舟石」が善戦しており、神社や歴史的建築の礎石類はほぼ独占している雰囲気だし、巴波川(うずまがわ)の護岸に関しても新しいものは別にして殆どが岩舟石で、想像通り大谷石は新しい建築以外は殆ど受け入れられていない様だ。(全数調査した訳では無いが)
伊豆の軟石が殆ど栃木には入っていないのと、観察する事の出来た殆どがほぼ同じ種類の伊豆軟石だったのに興味を惹かれた。
この神社の狛犬は、砂質緑色凝灰岩を掘り込んだもので、残念ながら造立年代が確認出来なかったのだけれど美しい御姿なのでご紹介したい。
左右共に多少は風化しているが余り目立たない
向かって右側のお顔の付近を拡大すると少しだけ疲れが見える。(緑色の部分)
尻尾の付近は健全です。
鋭い爪も、しっかりと尖っています。
台座には、手工具の跡もしっかり残っています。
台座の一部を接写して拡大してみた画像です。粗さが目立ちますが、実は石灰質に囲まれた砂粒が脱落した跡が観察されます。今日は、何故かスケールが一つもリュックに入って居なかったので、全てスケール無です。
慣れないと判り難いのですが、風化で剥離した部分の接写画像です。(左右に少し見易い場所がありますが)砂粒が緑色凝灰質に包まれているのがお判りでしょうか?
台座の石材は、大谷石と思われるかもしれませんが、これは鹿沼石です。大谷石よりは武骨に見えますが意外と「ミソ」が無くて筋状の模様を見せる軽い石もしっかりしています。珪質の礫が時々含まれているので、これが在れば直ぐに特定出来ます。
右側の台座の外側に目印の岩片がありました。これで完璧です。もっともこれが見付からなくても慣れると判り易いですよ。
2018年12月15日土曜日
草刈から古市場へ 凝灰岩質石材調査
昨日(12月14日)は博物館に行く前に、市原市で風変わりな石蔵が在る御¥と云う情報で石材を調査にいったが、それだけでは勿体ないので周辺を 5 km 程歩き回って、水路の護岸や五か所の神社を回って伊豆の凝灰岩質石材の存在確認。四か所で伊豆の凝灰岩を確認。
この「古市場」と云う地名の場所に在る天満宮は治承年間(1177-1181)に建立されたという古い由緒の神社だが、勿論、記録に残らない何時かに改修され、現在は更にコンクリートの基礎になって居るのだが、念の為に行ってみた。コンクリートの礎石の間に、伊豆の加納丁場のものらしい、房州石に似た粒状の凝灰質が大きな凝灰岩と、発泡した茶褐色の岩塊の周りを淡緑色の凝灰質で隙間なく囲んだこれも伊豆の凝灰岩が所々に残されていた。天神様に付物の「撫で牛の狛犬」(牛でも「狛犬」と云うのはこれまで知らなかった)は、やや石灰質を帯びた河津の青石ではないかと思うのだが、風化で剥がれた部分が無いのでやや決め手に欠けてしまった。今も使っているのか知らないが、10年かそれ以上前に流行った「繊維入りコンクリート」の破片が神社の片隅のガラ置場にあったので参考写真を撮影。こんなの本当に効果が在ったのだろうか?
下賀茂の加納丁場(有料公開施設)の石材に似た凝灰質石材が礎石に使われている
やや発泡した茶褐色の岩塊の隙間を淡緑色の凝灰質が隙間なく埋めている。時々、岩塊がぽっくりと外れるので細工物には向かない。庚申塔や建物の礎石に使われる事が多い
少し拡大してみたが却って判り難いかな?画像の上下方向は 50 mm
こんな雰囲気で、コンクリートブロックの間に収まっている。グーグルの画像では此処までは判らないので、怪しいと感じたら自分を信じて兎に角歩いて其処まで行くしかない!
伊豆の河津の砂質緑色凝灰岩だと思うのだが今一つ納得できない石材だった!
神社額は残念ながら木製
昔流行った繊維強化コンクリートの破片。この繊維を適度に分散させるのが結構難しかった。ファイバーグラスや、鋼製ファイバー等も有ったが、今でも使っているのだろうか?
この「古市場」と云う地名の場所に在る天満宮は治承年間(1177-1181)に建立されたという古い由緒の神社だが、勿論、記録に残らない何時かに改修され、現在は更にコンクリートの基礎になって居るのだが、念の為に行ってみた。コンクリートの礎石の間に、伊豆の加納丁場のものらしい、房州石に似た粒状の凝灰質が大きな凝灰岩と、発泡した茶褐色の岩塊の周りを淡緑色の凝灰質で隙間なく囲んだこれも伊豆の凝灰岩が所々に残されていた。天神様に付物の「撫で牛の狛犬」(牛でも「狛犬」と云うのはこれまで知らなかった)は、やや石灰質を帯びた河津の青石ではないかと思うのだが、風化で剥がれた部分が無いのでやや決め手に欠けてしまった。今も使っているのか知らないが、10年かそれ以上前に流行った「繊維入りコンクリート」の破片が神社の片隅のガラ置場にあったので参考写真を撮影。こんなの本当に効果が在ったのだろうか?
下賀茂の加納丁場(有料公開施設)の石材に似た凝灰質石材が礎石に使われている
やや発泡した茶褐色の岩塊の隙間を淡緑色の凝灰質が隙間なく埋めている。時々、岩塊がぽっくりと外れるので細工物には向かない。庚申塔や建物の礎石に使われる事が多い
少し拡大してみたが却って判り難いかな?画像の上下方向は 50 mm
こんな雰囲気で、コンクリートブロックの間に収まっている。グーグルの画像では此処までは判らないので、怪しいと感じたら自分を信じて兎に角歩いて其処まで行くしかない!
伊豆の河津の砂質緑色凝灰岩だと思うのだが今一つ納得できない石材だった!
神社額は残念ながら木製
昔流行った繊維強化コンクリートの破片。この繊維を適度に分散させるのが結構難しかった。ファイバーグラスや、鋼製ファイバー等も有ったが、今でも使っているのだろうか?
GVP 火山活動情報の概要:12月5日⇒11日;16火山
これはスミソニアン博物館のGVPによるこの一週間の火山活動に関する情報の概要を、各地の火山監視カメラの画像と共にご紹介しているものです。画像は期間を越えて最新のものが入手できた場合は新しい画像をご紹介しています。
New Activity / Unrest
Manam | Papua New Guinea | 251020 | 1807 m
12月6日に噴煙が高度 5.2 km まで上昇し南東に広がった事が観測された。12月8日正午頃に地震活動が活発化し噴火が始まった事が確認された。噴火活動は力強い噴煙の噴出と火砕物を吹き上げている。午後早くにはパイロットからの報告や衛星画像等から巨大な噴煙が高度 15.2 km まで上昇し東に広がった。火砕物の噴出は夕方に収まった。高空に上昇した噴煙は夜間に拡散し始め、その後の噴煙は高度 8.2 km 付近を漂った。島民からの報告に拠れば空中を漂う火山灰によって太陽は遮られ凄まじい降灰だと表現した。最新の報告に拠れば、火山の北東側と東北東の山麓に住む住民は避難した。日付が変わる頃には地震活動も収束したが、降灰は翌日も観測され、高度 7.6 km に達した模様。
⇒噴火が巨大であった割にはNASA等でも取り上げないので画像が入手出来ませんでした
Mayon | Luzon (Philippines) | 273030 | 2462 m
この期間中、水蒸気の噴煙が時折立ち昇り主に西南西に広がった。火口部の火映現象は夜間にしばしば観測された。9日の1224時に、地震観測ネットワークが4分間継続する噴火の始まりを記録し噴煙は西に広がった。警戒レベルは“0-5”段階の“2”
Ongoing Activity
桜島 | Kyushu (Japan) | 280080 | 1117 m
この期間には少なくとも二回の噴火が南岳火口で発生し、噴煙は火口縁の上空 1.1 km まで上昇しました。警戒レベルは“5”段階の“3”
Copahue | Central Chile-Argentina border | 357090 | 2953 m
12月6日にパイロットからの報告で噴煙が高度 3.0 km まで上昇したのを確認しました。衛星画像では噴煙は確認出来ませんでしたが、7日には再度目撃され衛星画像でも高度 3 km まで上昇した事が確認されました。
Dukono | Halmahera (Indonesia) | 268010 | 1229 m
4-11日の間噴煙が高度 1.8-2.4 km に達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Ebeko | Paramushir Island (Russia) | 290380 | 1103 m
11月30日から12月7日の間、爆発が観測され、噴煙が高度 3.6 km まで上昇しました。航空カラーコードは「オレンジ」
Etna | Sicily (Italy) | | 3295 m
12月3-9日の間、山頂火口からの火山ガスの噴出と、突発的なストロンボリ式噴火が“Bocca Nuova, Northeast Crater (NEC), and New Southeast Crater (NSEC)”で発生しました。ストロンボリ式噴火は“NSEC”火口では12月4日にもっとも盛んになり、溶岩流は東側山腹を500 m 余り下りました。溶岩流から生じた白熱岩塊が火砕丘を下り、時折、生じる崩壊により火山灰が噴出しました。火山ガスの噴出は火口東部の“Voragine”火口から、ストロンボリ式噴火は“NEC”火口から発生しています。
Ibu | Halmahera (Indonesia) | 268030 | 1325 m
12月11日に高度1.8 km まで噴煙が上昇しましたが、天候が悪く衛星画像では確認出来ませんでした。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Kilauea | Hawaiian Islands (USA) | | 1222 m
割れ目火口“8”で溶岩が確認されたのは9月4日が最後で、様々な信号は“LERZ”での噴火活動の終焉を告げています。従って“LERZ”の噴火の終わりは、1983年に東リフトゾーン(ERZ)で始まったキラウエアでの一連の噴火活動の終わりをも示しています。この決定は噴火開始後3か月間活動の履歴が更新されない場合は、その噴火活動が終息したとみなす原則に従っている。尚、航空カラーコードは「イエロー」を維持している。
Krakatau | Indonesia | 262000 | 813 m
12月7、9、10日に噴火を観測しています。9日の噴火では濃密な黒い噴煙が山頂上空に噴出し北の方角に広がっていきました。
Merapi | Central Java (Indonesia) | 263250 | 2910 m
11月30日から12月6日の間、溶岩ドームは連日 2,200 立方メートルの割合で成長しています。6日現在、ドームの容積は推定 344,000 立方メートルに達していると思われます。
白色の様々な濃度の水蒸気の噴煙が火口縁の上空 150 m まで上昇しています。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Nevados de Chillan | Chile | 357070 | 3180 m
12月7日早朝に爆発が発生した事が地震観測ネットワークで観測され、高温の火山ガスと火山灰がウエブカメラで観測されました。警戒レベルは「オレンジ」。
Sabancaya | Peru | 354006 | 5960 m
この間、連日の噴火は17回程度に収まって来ています。長周期地震は観測されています。火山ガスと噴煙は火口縁の上空 3 km を越えます。この間7回の熱市場を観測し、12月6日には亜硫酸ガスの噴出量は日量で3.600 トンでした。
Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | 3283 m
11月30日、12月1日と3-4日に熱異常を観測。航空カラーコードは「オレンジ」
Turrialba | Costa Rica | 345070 | 3340 m
12月5-11日の間、活動は継続していましたが、5日に火山の噴気が南にたなびきました。12月8日の噴火では噴煙は 500 m 上昇しました。9日の噴火では噴煙は 1 km 上昇しました。10日も火山灰の噴出は認められましたが同様に“Moravia (31 km WSW) and Santa Ana, and residents of Heredia (38 km W) ”等に降灰が報告されました。
Veniaminof | United States | 312070 | 2507 m
12月2日の衛星画像での観測では、氷に閉ざされた火口内の火砕丘から三本目の溶岩流が流れ始めています。三本の溶岩流は時折、氷や雪面との接触で爆発的に水蒸気を噴出させます。溶岩の噴出は4-5日も継続し、Webcam と衛星画像のデータは地表面温度の上昇を捉えています。また、水蒸気は時折、火山灰も伴っている事が確認されています。6日には地震活動はほぼ連続する様になり、低レベルの火山性微動は間歇的になり、溶岩の噴出が減勢したか停止したものと思われます。12日まで地震は変化しながらも継続しましたが、溶岩の噴出は確認されませんでした。航空カラーコードは「オレンジ」
その他の火山の画像
カムチャツカ半島:Bezymianny_Kamen_Klychevskoi_181212_232902
カムチャツカ半島:Klychevskol_Kamen_Bezymianny_181208_232900
Navado del Ruiz_181214_070303
メキシコ:Popocatepetl_181214_162730
口永良部島
以上
New Activity / Unrest
Manam | Papua New Guinea | 251020 | 1807 m
12月6日に噴煙が高度 5.2 km まで上昇し南東に広がった事が観測された。12月8日正午頃に地震活動が活発化し噴火が始まった事が確認された。噴火活動は力強い噴煙の噴出と火砕物を吹き上げている。午後早くにはパイロットからの報告や衛星画像等から巨大な噴煙が高度 15.2 km まで上昇し東に広がった。火砕物の噴出は夕方に収まった。高空に上昇した噴煙は夜間に拡散し始め、その後の噴煙は高度 8.2 km 付近を漂った。島民からの報告に拠れば空中を漂う火山灰によって太陽は遮られ凄まじい降灰だと表現した。最新の報告に拠れば、火山の北東側と東北東の山麓に住む住民は避難した。日付が変わる頃には地震活動も収束したが、降灰は翌日も観測され、高度 7.6 km に達した模様。
⇒噴火が巨大であった割にはNASA等でも取り上げないので画像が入手出来ませんでした
Mayon | Luzon (Philippines) | 273030 | 2462 m
この期間中、水蒸気の噴煙が時折立ち昇り主に西南西に広がった。火口部の火映現象は夜間にしばしば観測された。9日の1224時に、地震観測ネットワークが4分間継続する噴火の始まりを記録し噴煙は西に広がった。警戒レベルは“0-5”段階の“2”
Ongoing Activity
桜島 | Kyushu (Japan) | 280080 | 1117 m
この期間には少なくとも二回の噴火が南岳火口で発生し、噴煙は火口縁の上空 1.1 km まで上昇しました。警戒レベルは“5”段階の“3”
Copahue | Central Chile-Argentina border | 357090 | 2953 m
12月6日にパイロットからの報告で噴煙が高度 3.0 km まで上昇したのを確認しました。衛星画像では噴煙は確認出来ませんでしたが、7日には再度目撃され衛星画像でも高度 3 km まで上昇した事が確認されました。
Dukono | Halmahera (Indonesia) | 268010 | 1229 m
4-11日の間噴煙が高度 1.8-2.4 km に達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Ebeko | Paramushir Island (Russia) | 290380 | 1103 m
11月30日から12月7日の間、爆発が観測され、噴煙が高度 3.6 km まで上昇しました。航空カラーコードは「オレンジ」
Etna | Sicily (Italy) | | 3295 m
12月3-9日の間、山頂火口からの火山ガスの噴出と、突発的なストロンボリ式噴火が“Bocca Nuova, Northeast Crater (NEC), and New Southeast Crater (NSEC)”で発生しました。ストロンボリ式噴火は“NSEC”火口では12月4日にもっとも盛んになり、溶岩流は東側山腹を500 m 余り下りました。溶岩流から生じた白熱岩塊が火砕丘を下り、時折、生じる崩壊により火山灰が噴出しました。火山ガスの噴出は火口東部の“Voragine”火口から、ストロンボリ式噴火は“NEC”火口から発生しています。
Ibu | Halmahera (Indonesia) | 268030 | 1325 m
12月11日に高度1.8 km まで噴煙が上昇しましたが、天候が悪く衛星画像では確認出来ませんでした。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Kilauea | Hawaiian Islands (USA) | | 1222 m
割れ目火口“8”で溶岩が確認されたのは9月4日が最後で、様々な信号は“LERZ”での噴火活動の終焉を告げています。従って“LERZ”の噴火の終わりは、1983年に東リフトゾーン(ERZ)で始まったキラウエアでの一連の噴火活動の終わりをも示しています。この決定は噴火開始後3か月間活動の履歴が更新されない場合は、その噴火活動が終息したとみなす原則に従っている。尚、航空カラーコードは「イエロー」を維持している。
Krakatau | Indonesia | 262000 | 813 m
12月7、9、10日に噴火を観測しています。9日の噴火では濃密な黒い噴煙が山頂上空に噴出し北の方角に広がっていきました。
Merapi | Central Java (Indonesia) | 263250 | 2910 m
11月30日から12月6日の間、溶岩ドームは連日 2,200 立方メートルの割合で成長しています。6日現在、ドームの容積は推定 344,000 立方メートルに達していると思われます。
白色の様々な濃度の水蒸気の噴煙が火口縁の上空 150 m まで上昇しています。警戒レベルは“1-4”段階の“2”
Nevados de Chillan | Chile | 357070 | 3180 m
12月7日早朝に爆発が発生した事が地震観測ネットワークで観測され、高温の火山ガスと火山灰がウエブカメラで観測されました。警戒レベルは「オレンジ」。
Sabancaya | Peru | 354006 | 5960 m
この間、連日の噴火は17回程度に収まって来ています。長周期地震は観測されています。火山ガスと噴煙は火口縁の上空 3 km を越えます。この間7回の熱市場を観測し、12月6日には亜硫酸ガスの噴出量は日量で3.600 トンでした。
Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | 3283 m
11月30日、12月1日と3-4日に熱異常を観測。航空カラーコードは「オレンジ」
Turrialba | Costa Rica | 345070 | 3340 m
12月5-11日の間、活動は継続していましたが、5日に火山の噴気が南にたなびきました。12月8日の噴火では噴煙は 500 m 上昇しました。9日の噴火では噴煙は 1 km 上昇しました。10日も火山灰の噴出は認められましたが同様に“Moravia (31 km WSW) and Santa Ana, and residents of Heredia (38 km W) ”等に降灰が報告されました。
Veniaminof | United States | 312070 | 2507 m
12月2日の衛星画像での観測では、氷に閉ざされた火口内の火砕丘から三本目の溶岩流が流れ始めています。三本の溶岩流は時折、氷や雪面との接触で爆発的に水蒸気を噴出させます。溶岩の噴出は4-5日も継続し、Webcam と衛星画像のデータは地表面温度の上昇を捉えています。また、水蒸気は時折、火山灰も伴っている事が確認されています。6日には地震活動はほぼ連続する様になり、低レベルの火山性微動は間歇的になり、溶岩の噴出が減勢したか停止したものと思われます。12日まで地震は変化しながらも継続しましたが、溶岩の噴出は確認されませんでした。航空カラーコードは「オレンジ」
その他の火山の画像
カムチャツカ半島:Bezymianny_Kamen_Klychevskoi_181212_232902
カムチャツカ半島:Klychevskol_Kamen_Bezymianny_181208_232900
Navado del Ruiz_181214_070303
メキシコ:Popocatepetl_181214_162730
口永良部島
以上
2018年12月12日水曜日
緑色凝灰岩の風化退色と下総式板碑の石材
銚子市の西側の九十九里浜の北端に当たる旭市の文殊堂で、風倒木で石仏が割れてしまったと云う情報をお聞きして、今日早速飛んで行ったのだが信仰厚い土地柄で既にその石仏は補修されていてその断面を見る事が出来なかった。
最初の画像は博物館の高橋直樹主任研究員が撮影したその破断面で、左側は一時的な風化色の淡緑色で、これがさらに進行すると淡褐色になってくる。右手のやや盛り上がった部分の濃緑色が「緑色凝灰岩」の本来の色彩なのです。二つの石材をご覧頂いて、風化前の色と風化後の色を見比べて頂く事は容易なのだが、実は殆ど信じて頂けない。折損例はこれを実証する為の好機なのだが、先ずそのような例には殆ど遭遇できない。
この折損事故のあった文殊堂は古い墓地で、未だに土葬の土饅頭がそのままに供養されている様な場所で、江戸時代からの銚子砂岩製の五輪塔や家形墓標も有る場所なのだが、以前から地元の石材である「飯岡石」の板碑が数多くある場所でもあるので、少々特異なこの板碑をご紹介したい。
緑色凝灰岩の風化に拠る退色は恐らく「緑泥石」が良く似た構造の「カオリン」に変化してしまうのだろうと思うのだが、正確な処は未だ調べていない。
緑色凝灰岩の石仏の折損部。撮影は千葉県立中央博物館地学研究科の高橋直樹主任研究員。
12月12日に私が訪問した時には既に修復されていた石仏
並んでいた石仏も伊豆の砂質の緑色凝灰岩が使われていた
飯岡石を用いた文化九年造立の石碑。飯岡石は白色の凝灰岩層が石灰質の生物遺骸で固化されたもの。小型のものは旭町の飯岡海岸で採取できるが、このように大きなものは海岸では採取出来ないと考えている。
飯岡石を用いた石碑
飯岡石を用いた供養塔
旭市の文化財に指定されている飯岡石のやや大型の板碑。縦横がほぼ1m。厚みは7~8 cm
この飯岡石の大形のものには殆どこのような生痕化石が観察される。表は文字を刻む前に平滑に仕上げているのかもしれない。海岸で波に運ばれたのであれば生痕化石がこの様に明瞭に残るのだろうかと疑問。
飯岡石に特徴的に観察されるスコリアによる荷重痕。
最初の画像は博物館の高橋直樹主任研究員が撮影したその破断面で、左側は一時的な風化色の淡緑色で、これがさらに進行すると淡褐色になってくる。右手のやや盛り上がった部分の濃緑色が「緑色凝灰岩」の本来の色彩なのです。二つの石材をご覧頂いて、風化前の色と風化後の色を見比べて頂く事は容易なのだが、実は殆ど信じて頂けない。折損例はこれを実証する為の好機なのだが、先ずそのような例には殆ど遭遇できない。
この折損事故のあった文殊堂は古い墓地で、未だに土葬の土饅頭がそのままに供養されている様な場所で、江戸時代からの銚子砂岩製の五輪塔や家形墓標も有る場所なのだが、以前から地元の石材である「飯岡石」の板碑が数多くある場所でもあるので、少々特異なこの板碑をご紹介したい。
緑色凝灰岩の風化に拠る退色は恐らく「緑泥石」が良く似た構造の「カオリン」に変化してしまうのだろうと思うのだが、正確な処は未だ調べていない。
緑色凝灰岩の石仏の折損部。撮影は千葉県立中央博物館地学研究科の高橋直樹主任研究員。
12月12日に私が訪問した時には既に修復されていた石仏
並んでいた石仏も伊豆の砂質の緑色凝灰岩が使われていた
飯岡石を用いた文化九年造立の石碑。飯岡石は白色の凝灰岩層が石灰質の生物遺骸で固化されたもの。小型のものは旭町の飯岡海岸で採取できるが、このように大きなものは海岸では採取出来ないと考えている。
飯岡石を用いた石碑
飯岡石を用いた供養塔
旭市の文化財に指定されている飯岡石のやや大型の板碑。縦横がほぼ1m。厚みは7~8 cm
この飯岡石の大形のものには殆どこのような生痕化石が観察される。表は文字を刻む前に平滑に仕上げているのかもしれない。海岸で波に運ばれたのであれば生痕化石がこの様に明瞭に残るのだろうかと疑問。
飯岡石に特徴的に観察されるスコリアによる荷重痕。
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