少し時間が空いてしまったが [承前] 石の美術館の前の通りを少し北に上ると、火の見櫓と石造りの消防分団詰所が見えて来る。建設年代は前に来た時も嗅ぎまわったのだが、
ご近所の、少なくとも私よりは若そうなご婦人が「私が生まれた時には在った」と仰るので、恐らくは戦前の建築だと思うのだが、石の美術館に使われた石材とはやや異なる石材が使われているのでご紹介しておきたい。近くに「芦野石」の採掘場が在るのだから、そうそう遠くから運んで来る筈も無く、これも「芦野石」なのだろう。
道路に面した外観。
後ろの空き地から撮影した外観。これは数年前の撮影画像
石材の表面の例。場所により仕上げ方法が異なる
柱の表面は凹凸が無い仕上げ
鉄分の多寡に拠るのか、赤味が混じるものとそうでは無いものとが在る。
付随する岩片の例:この画像の幅はほぼ 11 cm 。妙に斑晶が多い岩片が含まれている。
付随する岩片には白い斜長石の斑晶が目立つものが多いのだが、斑晶が全く見えないものも多い。変成岩かもしれない
斑晶が在る物でも、基質の色が異なるものもある。真っ白なのは圧密されなかった軽石
やや判り難いかも知れないが、少し凹んだ部分は周りとは質が異なる。色白なのでやや大きな軽石が圧密されなかったものかもしれない。軟らかいのか、風化し易いのか、大体凹んでいる。石の美術館にも石材中に白い軽石があったが、向こうは凹んでいなかったので軽石と云えども強度は十分期待できるのだろう。
この様に、石材の有る部分が凹んでいるものが数少ないが存在する。凹んだ内側を良く見るとやや色白なので、前の画像同様に軽石が風化した跡だろう
建物は芦野消防団の「第二分団第五部」の詰所。このシャッターの幅を中支えなしに受けているから強度もかなりのものだと思われる。
さて、もう一回続けて、終わろうと思っているが、何時になるか判らない。やはり、この年齢で、朝から晩までの会議の連続は堪える。通勤は朝は50分間座っていくが、帰りは上野か東京駅か、何れかの常磐線に乗るのだが、座れるとは限らない!
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