2015年10月18日日曜日

仮称 茂木石 (11) 長屋門に使われた石材   訂正:芦沼石

20151109追記:久し振りにこの長屋門を訪問。今回は御主人にお許しを頂き内部も撮影させて頂いた。その際に棟札が墨痕鮮やかに保存されていて、この長屋門が11月末で建築後105年を迎える「芦沼石」を用いたものである事が判明した。大工棟梁は大関藤吉氏、石工は七井村七井の鈴木作次郎氏である。
尚、芦沼石は現在の益子町大字小宅付近に産出された茂木石と同類(中川層群茂木層)の石材です。従って、この茂木石の項にそのまま置く事にします。
 真岡から益子に向う道すがら芦沼石をふんだんに用いた長屋門に出会った、建築年代は不明だが状態は大変に良い。悪い癖で、表に人が出て居れば気楽に声を掛けられるのだが、玄関で呼び掛けて案内を乞うのはどうも苦手である。次回この付近を回った時は確認しようと思っている。
窓の部分を良く見ると窓の柱を除き上の屋根の部分と下の桟については、通常の尺三(30cm x 30cm x 90cm)の石材より幅広の素材から削りだしている事が判る。壁の厚みも、通常は一尺よりは五寸幅が多いのだが、これはしっかりと一寸幅で積んでいる。また、下図の様にこぶ出しをした石材(建物の下側に用いている)は素材の厚みは一尺二寸程度から加工している。
上の画像の右上隅をの岩片部分を拡大。含まれる礫の中に黒色で周辺に水和した風化層か、急冷縁を持つガラス質なのか判断出来ない黒色岩片も含まれて居る。この付近は玄武岩もある様なので判断が難しいですね。




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