伊豆の最後は板戸浜と竜宮島付近です。確たる証拠は無かったのですが此処は石材を採掘した跡では無いかと考えて午後もやや遅い時間帯だったのですが立ち寄りました。
竜宮島のやや南の南側の漁港の一角に小丘があります。大きさが判り難いので、防波堤の一部を写し込んだ露頭の画像を持ってきましたが、見た目は火砕流堆積物の様です。露頭の中には偽枕状溶岩の様に、楕円形の外形を持つ溶岩塊等も観察されます
火砕物の露頭を見ると、基質の色が風化で淡褐色に変わっているのでこの状態では判りませんが、塊状の岩塊の状態は関東で比較的細かい加工を行わく手済む、建物の礎石か文字庚申塔に使われている石材に似ています。私は仮に「げんこつ」と呼んでいますが、基質がしっかりと固結していると良いのですが、この固結状態が悪いと岩塊がすっぽりと抜け落ちてしまうと云う欠点が在りますが礎石には良い石材です。
幸いな事に、竜宮島から少し北側の海岸沿いには、淡緑色細粒の凝灰岩が露出しています。先程の火砕流の岩塊とこの凝灰質の両方で岩石(石材)が構成されていれば良い訳です。失敗したのは、潮位を考えていなかった事です。竜宮島の周囲は非常に浅い、長靴で歩き回れるほどの海が広がっています。ここは海食棚か、石切りの跡で、普段は歩けると思っていたのに辿り着いた時は「浅い海」の状態でした。私は長靴を持参していなかったので歩き回って石切の痕跡を探す事は出来ません!
海岸のアロエの郷を通り過ぎて少し北の方に調査範囲を広げてみました。面白い風化相を見せる崖が在ります。スケール無しで申し訳ないのですが、凝灰質の基質から砂礫分が脱落して様々な形状の空洞を構成しています。気泡では無いのはその形状が角ばっているものが多いので理解できます。
赤味を帯びた岩石が在ります。熱水作用により「赤玉」石が出来ています。この部分では基の岩石の外側を被覆している状態です
大きな美しい模様を持つ赤玉石も転石として在りますが、重すぎてとても持ち帰る事は出来ません。それに足元は玉石の岩石海岸なので何も持たずとも歩きにくいのです。
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