2020年5月24日日曜日

岩石と地層の表情:025;秋保温泉 磊々峡

宮城県は、これまで見てきたようなしっかりした岩質の凝灰岩が産出するので、大谷石も進出して来てはいるのでしょうが、なんとか地元の石材店が頑張っている地域でもあります。
仙台の奥座敷と云われる秋保温泉はそうした凝灰岩産出地にあります。温泉街の直ぐ傍を、名取川が流れているのですが、丁度この温泉付近で川幅がかなり狭まれています。
この狭い場所を「磊々峡:らいらいきょう」と呼ぶのですが、これが凝灰岩の露出地帯で、秋保石の元々の採掘場が在った場所です。最初の画像は、秋保温泉付近の国土地理院地図の最新写真版ですが、水色の線が名取川で、画面の殆どで川が見えません。赤色は森幸石材さんの現在と遥かな昔からの採掘場跡地の両方。緑色で囲んだ大きな建物は秋保温泉の旅館などの施設。画面左上の小さな緑は秋保温泉センターです。この温泉センターから下流側に向って、森幸石材さんの採掘場まで渓流沿いの遊歩道があり、磊々峡入口のバス停前まで、石材の宝庫の様な場所です。この付近に足を踏み入れたのは、枕状溶岩の露頭を探して、少し下流を歩いたのですが、2010年くらいだったと思います。今日は磊々峡をご紹介です
秋保温泉街はこの地図よりも広い範囲になるのですが、この後にご案内する秋保石の採掘と関係させるために、三か所ある橋の下流側二つの範囲をご案内しています。
一番上の「湯の橋」から下流側を眺めた風景です。この付近は結構川幅は広いのです。上流側に行くと川幅はいろいろと変化し、アーチ型の石橋が掛かった処もあります。
湯の橋の架け替え工事にしては随分とささやかな工事だなと思ったら、歩道橋を造っていたようですね。
温泉センター付近から急に川幅が狭まって来ます。散策コースは右岸に始まり、「秋保温泉入口」で直ぐに橋を渡って左岸側に移ります。
川の流れている部分が幅が広がっていて、遊歩道はややオーバーハング気味の川岸の上を通るようになります。
途中で丸で枕状溶岩が重なった様に見える場所が在ってびっくりしました。冷却節理なのでしょう。
途中に磊々峡と言う名の由来を記した仙台市教育委員会の説明がありました。
下流側で、小さな歩行者専用の様な橋が在って右岸側に戻れるのですが、私は県道をそのまま歩いて、洞窟堂(いわやどう・塩瀧不動尊)前から、手掘りの石切場を横目で眺めて磊々峡入口のバス停まで進みました、この部分は次回です。

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