2018年10月17日水曜日

騙されそうでも騙されないぞ!今日は千駄木辺り

昼からの出勤だけど早朝に家を出て千駄木で途中下車。坂のある街は古い石材の狙い目なので歩いてみた。のっけから手は入れているが古そうな公園に突き当たって、案内には回遊式大名庭園とある。おや、タフォニーの出た石灰質の礫岩を庭に使うとは何処から来たのか思いながら回遊しているとこれがまた真っ赤な偽物だと判った。大体古い庭園にこんなに緑色岩を使う筈が無い。
公園を抜けて大谷石の石塀に囲まれた公園の名と同じ苗字のお屋敷傍を通りかかると、大谷石に礫岩がチョコチョコ入って居る様に見える。そんな筈が在る物か!と近付いたら、これも先程と同じミソの抜けた跡に砂モルタルを詰め込んだもの。なんて奴だと愚痴りながら坂を登ろうとすると房州石の小さな石垣が目に入った。
泥質の余り質の良くないものだが、しっかりと石灰質の生物遺骸で固められているので長持ちがしそうだと、石垣を記録して駒込病院辺りから「夜店通り」を抜けて千駄木に戻り、勤務先の有る市ヶ谷に向った。
この付近は土日の二日間「根津・千駄木下町まつり」が開催されるらしい。詳しくは
https://www.enjoytokyo.jp/amuse/event/363371/

タフォニーによる風化浸食を受けた様に見える庭石

緑色岩の礫かとおもいきや、砂モルタルで固められた「擬岩」でした。

大谷石に色の違う礫の様なものが見えたが

近寄ってみると砂モルタルが詰めてある。紛らわしい。本当に礫だったら、珍しい観察例として記録したのに(小礫は珍しくは無いが)

房州石の石垣を発見。露出しているのはごく限られた狭い範囲。

縞模様も有るけれど泥質の部分が多い。房州石でもかなり下の方の萩生層に近いのだろう。

幸い蘚苔類の着生していない面が見えている。泥質だけれど石灰質で固められている様だ。切石の幅は約 15 cm

石灰質の生物遺骸(化石細片)の見える部分。画像の幅は 40mm

千駄木の「須藤公園」の案内板。
以上

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