2018年5月6日日曜日

GVP 火山活動情報の概要:4月25日⇒5月1日;23火山

GVPの火山活動情報の概要をご案内します。今回は情報量が多いので、国内火山の情報は全て気象庁のサイトを参照下さい。この間に公表された火山活動解説資料は全てFBで要部を抜粋して配信済です。
New Activity/Unrest
Ibu | Halmahera (Indonesia) | 268030 | Elevation 1325 m
4月30日1822時に噴火により暗灰色の火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 500 m まで上昇しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”。

Karymsky | Eastern Kamchatka (Russia) | | Elevation 1513 m
1月27日以来噴火は発生せず、熱異常が最後に確認されたのは3月26日であり、その後活動は低調なままで推移しており、航空カラーコードを「グリーン」に引き下げました。4月28日の1825時に爆発的噴火が発生し、警戒レベルを「オレンジ」に引き上げました。火山灰を含む噴煙は高度 5.5 km まで上昇しました。

Kilauea | Hawaiian Islands (USA) | 332010 | Elevation 1222 m “Kilauea’s Overlook”火口では溶岩湖液面の上昇と降下が繰り返しています。溶岩湖の液面は溶岩流が流れ出せるほどに上昇し、27日に“ Halema'uma'u”火口内に溢れ出しましたが、暫くして新しく築かれた溶岩堤防よりも 15-16 m 下まで下がりましたが、再び“Overlook”火口縁のギリギリまで上昇しました。4月21日以来火口底の 2/3 は新しい溶岩で埋め尽くされています。“Episode 61g”溶岩流は活動中の火口から 2 km 以内の“ Pulama pali”で活発な動きをしています。地震の発生数は増加し、地表面の変状が4月30日100時に観測され、その後隆起と溶岩湖レベルの上昇が観測されました。数分間の時間差で火口縁の二ヶ所が崩壊し、更に1520時に次の崩壊が始まり1時間程度継続しました。天候が悪く目視観測が不利な状態ですが、ウエブカメラが西側の火口壁の崩壊を引き金に生じた小さな爆発を捉えました。1800時には地震活動は旺盛なままですが、地盤の変状は突然緩やかになりました。大量の赤い火山灰が崩壊に伴い生じて火口の周辺に堆積しました。“ Pu'u 'O'o’s”火口底の崩壊に伴い地震活動と地盤の変状は“East Rift Zone”に沿って 9-16 km の広い範囲に広がり、地震活動の領域は高速130号の付近まで達し、マグマが流れ出た事を示唆していました。5月1日0830時に活動は一挙に低下し、航空機からの観測で、新しい、ほぼ連続した、 1 km の長さの割れ目が“ Pu'u 'O'o”の西側に発見されました。割れ目火口からは水蒸気が発生し、新しく流れ出した溶岩とスパッターのパッドで区切られています。熱画像での観測では5月1日に火口底は少し沈降した様です。
⇒下記に、割れ目火口からの水蒸気の噴気の模様(FB既報)と、その一部分の溶岩が溢れた様子を示す画像があります。

⇒下記に地殻変位を示す干渉縞図があります。


Kirishimayama 硫黄山 | Kyushu (Japan) | 282091 | Elevation 1700 m

Kusatsu-Shiranesan 草津白根山 | Honshu (Japan) | 263120 | Elevation 2165 m

Marapi | Indonesia | 261140 | Elevation 2885 m
4月27日に水蒸気爆発が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 300 m に達しました。警戒レベルは“1-4”段階の“2”

Piton de la Fournaise | Reunion Island (France) | 233020 | Elevation 2632 m
4月21日に急激に地震活動が活発化し、23日もその状態が継続しています。27日の2015時から更に活発化し、急速な地盤の変形を伴い始め、マグマが地表に向かっている事を示しています。2350時に噴火の始まりを告げる鳴動音が聞こえました。ウエブカメラが捉えた最初の噴火画像は28日の0015時でした。噴火は“Rivals Crater”火口の割れ目に代わって、“ Dolomieu crater”の南西側です。0830時から航空機で観測した処、四つの割れ目火口が口を開き、その一つは火口を横切っています。溶岩噴泉は四つの割れ目の全体から高さ 30 m まで吹き上げており(以下長いので省略します。)
⇒この抄訳を作成中も“Piton Basaites”ライブカメラで小さな火映らしきものが観察されます。更新間隔が不明ですがたまに見ると赤い部分の形状が変化しているのが判ります。下記をスクロールして“Piton Basaltes”をご覧下さい。小さ過ぎて迫力は全く在りません。
http://fournaise.info/webcams-piton-de-la-fournaise-reunion/
4月3日の噴火画像が下記にあります。
http://fournaise.info/eruption-3-avril-2018/

San Cristobal | Nicaragua | 344020 | Elevation 1745 m
4月22日1320時に小規模な爆発が在り火山ガスと火山灰を含む噴煙が800m上昇しました。

Semeru | Eastern Java (Indonesia) | 263300 | Elevation 3657 m
4月に短時間の限られた範囲での噴火が発生し火山灰を含む噴煙が高度 3.4 km に達しました。

Ongoing Activity
Agung | Bali (Indonesia) | 264020 | Elevation 2997 m
4月30日2245時に火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 1.5 km まで上昇しました。警戒レベルは“1-4”段階の“3”

Aira 桜島 | Kyushu (Japan) | 282080 | Elevation 1117 m

Dukono | Halmahera (Indonesia) | 268010 | Elevation 1229 m
4月25日から5月1日まで噴火に伴い火山灰を含む噴煙が高度 1.5-2.1 km に達しました。

Ebeko | Paramushir Island (Russia) | 290380 | Elevation 1103 m
4月21-25日の間、火山灰を含む噴煙が高度 2.5 km まで上昇しました。航空カラーコードは「オレンジ」

Kikai 薩摩硫黄島 | Japan | 282060 | Elevation 704 m

Pacaya | Guatemala | 342110 | Elevation 2569 m
4月27-28日に地震活動が活発化し中規模~大規模な爆発により噴石が火口縁の上空 150 m まで噴出しました。2010年の割れ目火口から溶岩が流出し500 m まで前進。

Popocatepetl | Mexico | 341090 | Elevation 5393 m
4月25日から5月1日の間、連日 63-11回、たまに火山灰を含む水蒸気と火山ガスの噴出が発生し夜間には火映が観測されました。25-29日の間は少なくとも5回以上の爆発が観測され、噴煙は火口縁の上空 1 km に達しました。警戒レベルは「イエロー」

Reventador | Ecuador | 0.077°S, 77.656°W | Elevation 3562 m
4月24日-5月1日の間地震活動は活発で、水蒸気、火山ガス、火山灰を含む噴煙はしばしば火口縁の上空1 km に達しました。27日には白熱岩塊が山腹を800m転がり落ち、小規模の火砕流が東側の山腹を下りました。

Sabancaya | Peru | 354006 | Elevation 5960 m
相変わらず活発な活動が継続しており、23-29日の間は連日22回程度の爆発が生じました。火山ガスと火山灰を含む噴煙は 2 km 上昇しています。

Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | Elevation 3283 m
4月21日と23-25日に熱異常が観測されており、航空カラーコードは「オレンジ」

Stromboli | Aeolian Islands (Italy) | 211040 | Elevation 924 m
4月24日に“Stromboli’s south-central crater terrace area”で強い爆発が発生し、1105時に発生した最初の爆発では大量の火山灰を生じ、白熱岩塊や巨大岩塊を250 m 上空まで噴出し山頂付近に落下しました。1106時の噴火は普段の溶岩噴泉で、1110時の最後の噴火では最初のものよりは強く火砕物を噴出しました。

Suwanosejima 諏訪之瀬島 | Ryukyu Islands (Japan) | 282030 | Elevation 796 m

Turrialba | Costa Rica | 345070 | Elevation 3340 m
4月26日0700時に噴火が発生し小さな火山灰を含む噴煙が火口縁の上空 300 m まで上昇しました。

Yasur | Vanuatu | 257100 | Elevation 361 m
現在の噴火活動は火口内に限定されているので警戒レベルは“0-4”段階の“2”を維持し、火口から半径 395 m 以内と貿易風により火山ガスと火山灰が届く範囲もは立ち入り禁止。
以上
本日ご紹介するライブカメラ画像は以下の火山です。尚、クベルトのライブカメラのサイトが登録しないとアクセス出来なくなりましたが、ロシア語のサイトをチョコチョコ翻訳しながら登録サイトを探していますが
今の処、手に負えない状態が続いています。
“Kizimen”,

“御嶽山”,

“口永良部島”,

“新燃岳”です

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