GVP 火山活動情報の概要を御案内します。
Activity for the week of 12 July-18 July
2017
New Activity/Unrest
Bogoslof
| Fox Islands (USA) | 311300 |
Elevation 150 m
7月12-18日の間は、殆ど曇りがちの天候に災いされて衛星画像による観測では特段の活動に関する情報は得られていませんが、7月12日と16日に弱い地表面温度の上昇がみられました。これに伴う地震波形や空振あるいは雷光等は観測されていません。カラーコードはオレンジが維持されています。下の画像は 6月23日の噴火の際のもので、AVOから引用して御案内します。 Image courtesy of chris waythomas, HVO
https://www.avo.alaska.edu/volcanoes/volcimage.php?volcname=Bogoslof
Fuego
| Guatemala | 342090 | Elevation
3763 m
7月13-14日の間に複数回の爆発的噴火が発生し、火山灰を含む噴煙は火口上空950mまで上昇し北西あるいは西に 8-10 km まで広がりました。白熱岩塊は火口上空100mまで噴出し岩屑雪崩を引き起こしました。16日には幅30m、深さ2mの高温のラハールが西側の渓谷を流れ下り、直径2mの岩塊や樹幹を流しました。ラハールは南西地区の居住区を結ぶ道路を越えて広がり居住区を分断しました。17-18日にはブルカノ式噴火により濃密な火山灰を含む噴煙を火口からほぼ1kmまで上昇させ西から北西に掛けて15km広がりました。以下の地域で降灰が有りました;Panimache (8 km
SW), Morelia (9 km SW), and Santa Sofía (12
km SW).
Sangeang Api | Indonesia
| 264050 | Elevation 1949 m
7月15日1154時にストロンボリ式噴火が発生し火山灰を含む噴煙が火口縁上空100-200mまで上昇し南西に広がりました。この噴火に先立ち、3月から熱異常が観測され、地震活動は4月から増加していました。衛星画像等のデータ解析から7月16日に火山灰を含む噴煙が高度2.1kmに達し北西に広がった事が報告されました。
⇒2015年夏以来久し振りの登場です。この火山に関するGVPのサイトは下記です。
Ongoing Activity
Bagana
| Bougainville (Papua New Guinea)
| | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から7月16日に火山灰を含む噴煙が高度2.1kmで西側に広がった事が報告されました。
Bezymianny | Central Kamchatka (Russia) | 300250 | Elevation 2882 m
クベルトの報告に拠れば衛星画像から熱異常が連日観測されています。溶岩流が引き続き溶岩ドームの西側山腹を下っています。カラーコードはオレンジです。
Cleveland | Chuginadak Island (USA) | 311240 | Elevation 1730 m
7月12-18日の間は殆ど曇りがちの天候で火山を衛星画像屋ウエブカメラで観測する事が出来ませんでしたが、少量の水蒸気の噴出は時折確認されていました。7月14日の衛星画像では地表面温度の上昇が観測されています。カラーコードはオレンジを維持しています。
久し振りにWEBカメラで火山が捉えられています。
Copahue
| Central Chile-Argentina border
| 357090 | Elevation 2953 m
衛星画像の解析から7月16-17日に火山灰を含む水蒸気の噴煙が高度3-3.4kmまで上昇し北から北西に広がった事が報告されました。
Dukono
| Halmahera (Indonesia) | 268010
| Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、7月12-15日に火山灰を含む噴煙が高度2.1kmに達し周囲に広がりました。17日には火山灰を含む噴煙が高度1.5kmに達し東に広がった事が報告されました。
Ebeko
| Paramushir Island (Russia) |
290380 | Elevation 1103 m
火山から7km東の住民からの報告では、7月7-8日に噴火の際に生じた火山灰を含む噴煙が高度1.5kmに達した事が報告されました。カラーコードはオレンジを維持しています。
Karymsky
| Eastern Kamchatka (Russia)
| | Elevation 1513 m
クベルトの報告に拠れば、弱い熱異常が衛星画像で7月7日と11-12日に観測されています。10日と11日には、火山灰を含む噴煙が南西から南東に170kmまで広がっています。カラーコードはオレンジを維持しています。
Kilauea
| Hawaiian Islands (USA) | 332010
| Elevation 1222 m
⇒特段の変化無く変わらぬ活動が継続しています。
61G溶岩流のオーシャンエントリー付近に形成された溶岩三角州には複数の大きなクラックが発生しています。最初の画像はライブカメラ画像。二枚目はHVOのこの火山のマルチメディアファイルから引用させて頂いた61G溶岩流のブレークアウトの状況です。
Klyuchevskoy | Central Kamchatka (Russia) | 300260 | Elevation 4754 m
クベルトに拠れば7月8日と12-13日に爆発により火山灰を含む噴煙が高度5kmに達し南東に50kmまで広がりました。弱い熱異常が衛星画像で7月10-12日に観測されています。カラーコードはオレンジを維持しています。
Poas
| Costa Rica | 345040 | Elevation
2708 m
7月12-17日に、火山ガス主体の噴煙はA・B火口上空1kmまで上昇し、南西から北西に広がりました。
Sabancaya | Peru
| 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べ火山の活動度は増し、10-16日の間は連日平均19回の爆発が発生していました。火山灰を含む火山ガスの噴煙は火口縁上空3.5kmまで上昇し北西から東に40kmまで広がりました。亜硫酸ガスの放出量は7月16日の観測では日量2,959トンに達しています。19日の噴火で生じた火山灰を葺くm噴煙は火口縁の上空4kmまで上昇し北に広がりました。
Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | Elevation 3283 m
クベルトの報告に拠れば、7月7-11日の間は連日衛星画像で熱異常が観測されています。12-14日の間は雲に覆われて観測出来ませんでした。カラーコードはオレンジを維持しています。
Sinabung
| Indonesia | 261080 | Elevation
2460 m
衛星画像等のデータ解析から7月14-15日に火山灰を含む噴煙が高度3.3-4.9kmに達し様々な方角に広がった事が報告されました。
Turrialba | Costa Rica
| 345070 | Elevation 3340 m
7月12-17日の間噴火活動が継続しました。火山灰を含む火山ガスの噴煙は火口から200-250m上昇し主に西よりの方角に広がりました。15日には複数の噴火活動が発生し以下の地域に降灰が有りました:Sabanilla de Montes de Oca (30 km WSW), Ipis (27 km SW), El Carmen
de Guadalupe, Purral (26 km WSW), Guadalupe (32 km WSW), and Tibás (35 km WSW).この日は以下の地位から硫黄臭が報告されています: San José (36 km WSW), Tibas (35 km WSW), Guadalupe, Escazú (42 km WSW), and Puriscal (65 km WSW).
GVPの報告には含まれていませんが幾つかライブカメラの画像をご紹介します。
カムチャツカのアバチャ火山:意外と気軽に日本からも登山にいけるのですね。知人が先週登頂してこられました。
イタリア:エトナ火山
メキシコのPopcatepetle火山
ペルーのSabancaya火山
日本の火山も噴気が目立つ火山がありますね。
霧島連峰:硫黄山
箱根大涌谷
御嶽山
浅間山
安達太良山の爆裂火口には噴気が見えません
以上
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