海鹿島(あしかじま)には現在はウミネコや鵜くらいしか羽を休める事はなさそうですが、名前の由来は此の岩礁までアシカが来ていたからなのだそうです。ここでは接近して、チャート礫を含む砂礫岩と、偶に、殆どチャートだけの砂岩(砂礫岩)と、犬吠に似た細粒の砂岩を観察可能です。陸上部には犬吠崎よりはやや粗粒の砂岩が分布していますが、露出が悪いので残念ながら殆ど観察出来ません。
案内図に示した海はとても浅い海なので、五月等の大潮の干潮時にはかなり沖のこの案内図の範囲辺りは潮が退きます。
案内図の左手付近に車を止めると、これは望遠で撮影した画像ですが、大きな球形のノジュールを載せた砂岩の岩礁が見えます。割って中に化石が有るか見たいところですが、岩礁の周囲は深いので渡る事が出来ません。
このそばに並ぶ岩礁ですが、細粒の砂岩と後ろの鋸歯状の部分は砂泥互層の様です。
案内図の右手に突出した部分があります。この手前の入江は海水浴場でしたのが、現在は廃墟(?)の様です。海水浴場の境界には砂岩の石垣が積まれています。
白い四角の標識の上に岩峰の平らな面が見えますが、ここに小川芋銭の句が刻まれています。勿論砂岩です。岬の上には登れますが、南側半分ほどは私有地で、穏やかな外国人の方が住んでおられました。
この岬を潮が退いた海側から見たのが上図です。この部分は石切りが行われていますが、生簀の壁を築くのに石切りをしたという説と、販売用に石切りをした跡との説がありますが、量が大きいので恐らく販売されたものと考えています。
この付近の砂岩の石垣の例です。
案内図に「観察適地」と記した部分は干潮時限定ですが、ここの海鹿島礫岩は大部分が円磨されたチャートの礫を含んでいます。
時には、砂岩の中に部分的に小礫を含む部分が存在する例や、殆どチャートの砂岩(砂礫岩)等も観察されます。
引き潮時の沖合から岸を観たものです。干潮時には広い礫浜が広がりますが、潮が満ちるのも早いので注意が必要です。 次回は街中の砂岩:まだまだ続く
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