2017年8月18日金曜日

GVP 火山活動情報の概要:8月9日⇒15日:27火山

今回は久し振りに27火山と、平均値の19火山より少し多くなっていますが、これまでにも、例えば2015年の430日には31火山の御案内の例もあり特に珍しい訳ではありません。

New Activity/Unrest

Kerinci  | Indonesia  | 261170 | Elevation 3800 m
衛星画像等のデータ解析から、813日に火山灰を含む噴煙が高度 4.3 km まで上昇し西南西に広がり、翌日には30 km の地点まで広がりました。(原文には明らかに記載ミスと思われる“Plumes drifted almost 30 km on 17 November”の記載が有りましたので一部推測で変更しています:

Pacaya  | Guatemala  | 342110 | Elevation 2569 m
812日の報告に拠れば、ストロンボリ式噴火が“ Mackenney ”火砕丘で観測されました。81213日には毎時57回の頻度に増加し、夜間には白熱岩塊が噴出するのが観測されました。半径 5 km以内の家屋は爆発の際の(空振で)揺すぶられ、815日も同じレベルの噴火活動が続いた。

Piton de la Fournaise  | Reunion Island (France)  | 233020 | Elevation 2632 m
714日から始まった噴火活動は815日も続いていますが、天候上の雲により目視確認がしばしば妨げられていますが、観測者は限られた条件下ですが、北側山腹にある全ての噴火口おから少量の噴石が飛ばされている事を確認しています。火砕丘から 2 km の地点まで溶岩流が流れているのが目視出来ますが、大部分の溶岩流は溶岩チューブを流れているものと思われます。

Sangay  | Ecuador  | 352090 | Elevation 5286 m
812日の報告に拠れば、噴煙は高度 6.1-6.4 km に達し、南西或は北西に広がっています。衛星画像では火山灰の噴出を確認する事が出来ません。813日には衛星画像で明瞭に観測される熱異常が存在し、火山灰を含む噴煙は南西に55 km まで広がりました。

Sangeang Api  | Indonesia  | 264050 | Elevation 1949 m
衛星画像から、812日に火山灰を含む噴煙が高度 2.7 km に達し北西に広がった事が報告されました。

Ulawun  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252120 | Elevation 2334 m
衛星画像等のデータ解析から、89-10日に火山灰を含む噴煙が高度 2.4 km まで上昇し北西から西に広がった事が報告されました。

Ongoing Activity

Aira  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁の各種データ・資料>火山に関する情報の発表状況>最近(1ヶ月以内)発表した火山に関する情報一覧 から、桜島火山の「噴火に関する火山観測報で、噴火日時を選択して御確認下さい。チョットデータを見るのに随分面倒になりましたね。下記からどうぞ!

Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  |  | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から89-10日と13日に、火山灰を含む噴煙が高度2.4 km に達し西から北西に広がり、813日には西に120 km まで広がった事が報告されました。

Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 255020 | Elevation 2882 m
クベルトに拠れば、84-11日に掛けて、衛星画像で連日熱異常が観測されました。溶岩流は溶岩ドームの西側山腹を流れ下っています。また、溶岩ドームの火映現象は夜間に確認されます。カラーコードはオレンジです。

Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
7日の爆発的噴火の後)89日に地震観測データと空振観測データから低レベルの噴火活動が継続していると想定され、衛星画像では弱い噴気活動と地表面温度の異常が観測されていました。810日から13日の間は衛星画像でも特段の噴火活動も観測されず、地震観測や空振観測あるいは雷光でも活動は検知出来ませんでした。(14日の)現地時間の0853時と0913時に、3分間と云う短い瞬間的な地震活動が観測されましたがその後、通常レベルに戻りました。815日の真夜中0000時に一連の地震活動が観測されましたが、空振や雷光あるいは衛星画像では噴火は確認出来ませんでした。カラーコードはオレンジを維持しています。

Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
89-15日の間、衛星画像では地表面温度の上昇を観測していますが、天候上の雲に視界を阻まれて目視観測を行う事が出来ません。地震と空振データからは特段の噴火活動は観測されていません。衛星画像による観測で、溶岩ドームの成長は停止しているか、ごく緩慢になっていると思われます。ウエブカメラでは時折水蒸気の噴気が観測されています。カラーコードはオレンジです。

Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、89-15日に掛けて火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km に達し北西から西側に広がった事が報告されました。

Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
889日に南南西の渓谷を溶岩流が下り、岩屑雪崩と噴煙を生じていました。爆発で生じた噴煙は火口から650m上空に達しました。811-12日と14-15日の噴煙は、650-850m上昇し西から南西方向に広がりました。降灰は風下の以下の地域から報告されました:“Panimache (8 km SW), Morelia (9 km SW), Santa Sofía (12 km SW), El Porvenir (8 km ENE), Yepocapa, and Sangre de Cristo (8 km WSW).
白熱岩塊は火口縁の上空100-150mに達し岩屑雪崩を引き起こし、様々な渓谷を下りました。

Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
815日に火山灰を含む噴煙が高度 1.8 km に達し北に広がった事が報告されました。

Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | 300130 | Elevation 1513 m
84日と6-10日の間、熱異常が衛星画像から観測されており、4日と7-9日には火山灰を含む噴煙が北東あるいは南西に 70 km まで広がっている事が観測されていますカラーコードはオレンジです。

Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
活動状況に特段の変化は無いようです。オーシャンエントリー部分の溶岩三角州では大規模な崩壊が発生する可能性が有る事を警告しています。
 
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
クベルトに拠れば、84日と7-11日の間、衛星画像で火山灰を含む噴煙が様々な方角に300km余りも広がった事が確認されています。4日と7日には熱異常が観測されています。カラーコードはオレンジが維持されています。
 
ベジミアニ火山のウエブカメラにクリチェフスコイ火山の噴煙が写っています
Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
衛星画像の解析から89日に少量の火山灰を含む噴煙が高度 1.6 km まで上昇し、北に広がった事が報告されました。

Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
衛星画像等のデータ解析から、813日に火山灰を含む噴煙が高度 2.1 km まで上昇し北西に 40 km まで広がった事が報告されました。

Nevado del Ruiz  | Colombia  | 351020 | Elevation 5279 m
報告に拠れば、88-14日の間は地震活動が噴火の危険性を示していましたが、地震活動は前の週よりは低めの状態でした。火山ガスと水蒸気を含む噴煙は連続して噴出しています。88日には、火山ガスと水蒸気の噴煙が火口上空 450 m まで上昇しました。

Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
811-14日の間、地震活動は低強度の火山性微動、火山性地震、火山ガスの噴出を示す高周波地震等が中心でした。天候上の雲に阻まれて目視観測は殆ど出来ませんでした。
 
Popocatepetl  | Mexico  | 341090 | Elevation 5426 m
89-13日と15日の報告では、連日97-355回の水蒸気や火山ガスの噴出がありましたが、一日当たりの噴出量は8月(原文は6月と書かれていますがミスだと判断しました)14日には702回に増えました。時折、夜間には火映現象が観測されます。814日の0815時に小さな噴火が発生し、少量の火山灰を含む噴煙が火口縁の上空500mまで上昇し南西に広がりました。1759時と1805時の噴火の際は火山灰を含む噴煙は夫々、0.87 km 1.2 km 上昇し西に広がりました。815日の爆発では火山灰を含む噴煙は1km上昇し西北西に広がりました。カラーコードはイエローです。

Reventador  | Ecuador  | 352010 | Elevation 3562 m
89-15日の間、報告に拠れば活発な地震活動は、爆発を示すもの、長周期地震、火山性微動や火山ガスの噴出を示すもの等が含まれていました。水蒸気、火山ガスと火山灰の噴煙は火口縁の上空550mに達し西或いは南西に広がりました。白熱岩塊は山腹を800m転がり落ちました。810-12日に生じた火砕流は西側と東南東の山腹を600m流れ下りました。天候上の雲でしばしば目視観測が妨げられました。

Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べると爆発的噴火の回数は減少しましたがそれでも、87-13日の間は連日平均49回の噴火を記録しました。地震活動は長周期地震にほんの少しだけのハイブリット地震と火山性微動が記録されました。火山灰を伴う火山ガスの噴煙は、火口縁の上空3.2kmに達し北東或いは東に40km以上まで広がりました。亜硫酸ガスの噴出量は8日には最大日量912トンでした。“MIROVA system”は12回の熱異常を観測しました。半径12km以内は立ち入り禁止です。
 
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
84-1日の間、衛星画像では熱異常を観測しています。8日の強い爆発的噴火では、300 x 400 kmに広がった巨大な噴煙が高度10kmに達し、8日から9日に掛けて南南東に550kmまで広がりました。降灰は、8日に50km南西の“Klyuchi”村から報告されました。カラーコードはオレンジです。
 
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から89-10日と13日に、火山灰を含む噴煙が高度 3.4-5.2 km に達し西側と東南東に広がりました。

Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
89日の1607時に発生した噴火では、生じた噴煙は火口縁の上空200mまで上昇し北西に広がりました。報告では“Coronado San José”の観測所では噴出物に火山灰が含まれていた事を検出しています。突発的で強力な火山灰、水蒸気、マグマ起源のガスとアエロゾルを含む噴煙が14日も観測されました。
 
気象庁の火山カメラで見た国内火山の噴気・噴煙
御嶽山
桜島
霧島連山:えびの高原・硫黄山
以上

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