2017年5月25日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:5月17日⇒7月23日;22火山

GVPの火山活動情報の概要を御案内します。

Activity for the week of 17 May-23 May 2017 
New Activity/Unrest 
Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
衛星画像等のデータ解析から518-20日の間、火山灰を含む噴煙が高度2.1-2.7 km まで上昇し西ないし北西に広がった事が報告されました。
  
Nishinoshima 西之島 | Japan  | 284096 | Elevation 25 m
⇒海上保安庁海洋情報部発表の「西之島の噴火について(52日観測)」を参照下さい。
  
Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
火山性微動のレベルは517-21日の間は「低」~「中」規模レベルでしたが22-23日の間は高いレベルでした。強度の小さな長周期地震が519日に観測され、更に幾つかの低周波地震と火山性地震が521-22日に観測されています。噴煙は主に火山ガスと水蒸気からなっていますが、時折、岩塊を含み火口から上空1kmまで噴出します。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
クベルトの報告に拠れば、513-14日に発生した一連の爆発では火山灰を含む噴煙は高度4.5-5 km まで上昇し、南西から南東に広がりました。16日に発生した強力な爆発で発生した火山灰を含む噴煙は高度11kmまで上昇し、東北東に150 km まで広がりました。火砕流は南側山腹を下りました。18日には二回の爆発を観測しました。16日から19日の間の火山灰を含む噴煙は東北東に400 km まで広がりました。航空カラーコードは、513-19日の間は、16日の強い爆発が生じ、カラーコードをレッドに引き上げた数時間の間を除き、オレンジを維持しています。
Ongoing Activity

Aira:桜島  | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁の519日発表の週間火山概況、或いは「噴火に関する火山観測報」を参照下さい。
  
Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から520-22日の間、火山灰を含む噴煙が高度2.4 km まで上昇し西に広がった事が報告されました。
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
クベルトに拠れば、512-19日の間火山ガスと水蒸気の噴気活動と、衛星画像で連日熱異常が観測されたことが報告されました。航空カラーコードはオレンジです。
  
Bogoslof  | Fox Islands (USA)  | 311300 | Elevation 150 m
5162232時に噴火が始まり73分間継続して終わりました。微量の火山灰が“Nikolski on Umnak Island”村に降りました。この日遅く、その後の活動が観測されないので航空カラーコードはオレンジに引き下げられました。衛星画像でこの噴火により島の北側の形状が変化した事が確認されました。火口湖は北側の海岸線で550 m の幅で裂け、北東側は新しい火山灰で300 m 広がりました。⇒まだ新しい画像は公表されていません。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | 311240 | Elevation 1730 m
516日の1938時に、短時間の噴火が地震波形と空振の両方で観測されました。地震波形は11分間継続しました。衛星画像では火山灰を含む噴煙が高度 4.6 km まで上昇し南西におよそ5時間ほど広がるのが観測されました。4月から5月に掛けて山頂火口に形成された溶岩ドームは完全に破壊されました。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Colima  | Mexico  | 341040 | Elevation 3850 m
19日に、前の週には25回の高周波地震、15回の長周期地震、2.2時間継続した火山性微動、12回の地滑りと3回の弱い噴火が派生した事が報告されました。15-16日の亜硫酸ガスの噴出量は検出限界の日量8.6t/d 以下でした。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から518-23日の間、火山灰を含む噴煙は高度 2.1-2.4 km に達し様々な方角に広がった事が報告されました。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
クベルトに拠れば、515日に噴火が発生した事が東に7 km 離れたパラムシル島の“Severo-Kurilsk”の住民により観測されました。火山灰を含む噴煙は高度 2 km に達しましたが、航空カラーコードはオレンジを維持しています。

Ibu  | Halmahera (Indonesia)  | 268030 | Elevation 1325 m
衛星画像の解析から519-20日と23日に、火山灰を含む噴煙が高度 1.5-1.8 km に達し、様々な方角に広がった事が報告されました。

Kambalny  | Southern Kamchatka (Russia)  | 300010 | Elevation 2116 m
519日のクベルトの報告に拠れば、噴火は終わり火山ガスと水蒸気の活動だけが先月観測され、324日に始まった爆発的活動は410日に終了したので、航空カラーコードもグリーンに引き下げられました。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の変化無く溶岩湖の活動と61G溶岩流のオーシャンエントリーは続いています。
  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
衛星画像屋ビデオ画像から、517日に発生した爆発的噴火では発生した火山灰を含む噴煙は高度 6 km に上昇し、北と北東に180 km まで広がりました。弱い熱異常が連日観測されています。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Langila  | New Britain (Papua New Guinea)  | 252010 | Elevation 1330 m
衛星画像等のデータ解析から、519日に火山灰を含む噴煙が高度 4.6 km まで上昇し、西南西におよそ170 km まで広がり拡散しました。19-20日の間は火山灰を含む噴煙は高度 1.8 km まで上昇し北から北北西の方角に広がり、23日には、高度2.1 km 3 km まで上昇し北西から南西に広がりました。
  
Piton de la Fournaise  | Reunion Island (France)  |  | Elevation 2632 m
517日の1340時に地震活動がマグマの移動に伴うと思われる急激な地盤変異を伴いながら始まりました。地震活動と地盤変異は“lEnclos Fouqué”カルデラの北東部に集中していました。51811時の航空機からの観測では表面的な活動は観測されませんでしたので、溶岩の噴出を伴わない地割れが生じたものと判断されました。
518日の04時に地震活動は活発化し、深さ2 km 以下の浅い地震の数と、それ以上に深い震源の火山性地震はその後3日間で急速に収まり、18日には40回の浅い震源と22回のより深い震源、19日には18回の浅い震源と22回のより深い震源、20日には7回の浅い震源と9回のより深い震源、21日には8回の浅い震源と1階のより深い震源の地震が観測されました。二酸化炭素ガスの濃度は高い値で、522日の現地調査測量を行った結果と17日の測量結果を突き合わせると変位量は35 cm を超えない範囲でした。23日にはこれらの地震と地盤変異に整合する新しい二ヶ所の噴気地帯が発生した事が報告されました。
⇒下記にカルデラ内の震源地図などがあります。多分フランス語ですが、スクロールして火砕丘からの噴火の画像をクリックすると幻想的な噴火の画像を楽しむことが出来ます。2017131日の噴火画像の様です。似た様が画像がたまにありますがそのままクリックすれば数十枚の画像を見る事が出来るようです。
131日の画像だけを楽しみたい方は下記へ直接どうぞ!ひょっとして前にもご紹介していたらゴメンナサイ!
  
Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5967 m
515-21日の間、火山の活動はそれ以前の活動状態と変わらず活発で連日平均39回の爆発が発生しています。長周期とハイブリッド地震の発生数とその強度は低い値です。火山ガスと水蒸気の噴煙は火口上空 4.2 km 上昇し北東他にに 40 km まで広がっています。“MIROVA”システムは6回の熱異常を捉えています。
  
San Miguel  | El Salvador  | 343100 | Elevation 2130 m
過去24時間を辻手RSAM値はバックグランドが50単位ですが、69から80の間で変動しています。亜硫酸ガスの噴出量も低下し、風の影響で読み取り値が変化しています。
  
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から517-20日と24日に火山灰を含む噴煙が高度 4.3-8.8 km に達し様々な方角に広がった事が報告されました。また、20日には強い爆発的噴火が発生し火山灰を含む噴煙は4 km 上昇し南東に広がりました。2,038家族(7,214名)が8か所のシェルターに避難し、更に2,863名が難民キャンプで生活しています。警戒レベルは最高値で火山から南南東では半径7km、東南東では半径6km、北北東では半径4km以内が立ち入り禁止です。
  
Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
517-23日の間、「低」~「中規模」の火山性微動が記録されています。18-19日には少数ながら火山性地震や長周期地震が観測され、21-22日には低周波地震と火山性地震が観測されています。17-23日には火山灰の噴出も観測され火口から1km上空まで上昇し、17-18日には南南東に15kmの“El Tapojo and Juan Viñas”で降灰が、19-20日には“Capellades”で降灰と硫黄臭が報告されています。

国内火山の気象庁火山カメラで見る国内火山の噴煙例
霧島連山硫黄山

諏訪之瀬島



俱多楽火山

大雪山

以上

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