自然石の一面を切断研磨して詩の一部を刻んでいます。文章の無い部分の「余白」と周囲の鉄錆部分の色合いが素晴らしいですね。
此処のカリ長石には「ヘマタイト」と言う鉱物の極く微小なものが含まれていてその為にこの優しいピンク色が在るのだそうです。(産総研・地質情報展おかやま ポスター「万成石を観察しよう」)
2008年に茨城県立自然史博物館で開催された「ザ・ストーンワールド-人と石の自然史」の資料を拝見していると、スペインの「ジェニート・モンチーク」と言う石材は、カリ長石の部分がピンクには思えません。
また、フィンランドの「バルチックブラウン」と言う花崗岩は直径 1~5cmの卵のようなカリ長石が目立ちその周囲を灰曹長石が囲んでいます。美しい花崗岩です。花崗岩と一つの言葉で括られていながら、実に岩相が異なるものが多く、岩石を学ぶ者にとっては結構手ごわい相手です。
私は万成石を知るまではノルウエーのブルーパールが花崗岩の中では一番好きでした。先日千鳥ヶ淵の戦没者墓苑を訪ねる途中で半蔵門からの途中にこのブルーパールやバルチック・ブラウンを外壁に使った建物に出会いました。
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