この火山情報はGVPの火山情報を簡略に整理し、日本火山の会MLとFBに投稿したものをここで改めて紹介しています。画像は各火山のライブカメラからキャプチャーしたもの。
New Activity/Unrest
Ambae | Vanuatu | 257030 | Elevation 1496 m
2月から3月に掛けての活動状況は2017年の10月末に観測された状況と似ていますが、噴煙に含まれる火山灰の量が増えています。現在の噴火活動は周辺地域に打撃を与えており警戒レベルを0-5段階の“3”に引き上げざるを得ない状況であり、活動的な“Lake Voui”の火口から半径 3 km 以内の立ち入りは禁止されています。報道に拠れば、島の北西、西、南西及び南側で降灰が観測されています。
Kick 'em Jenny | North of Grenada | 360160 | Elevation -185 m
3月12-15日に地震活動は劇的に減少しました。警戒レベルはオレンジを維持しており半径 5 km 以内は立ち入り禁止です。
Kikai 薩摩硫黄島 | Japan | 282060 | Elevation 704 m
3月16日に観測された地震活動は翌日には減少しましたが警戒レベルは5段階の“2”を維持しています。火映は時折観測されています。
Kirishimayama 新燃岳 | Kyushu (Japan) | 282090 | Elevation 1700 m
⇒気象庁・防災科研・産総研等のサイトを参照下さい。
産総研のこの火山のサイトでは3月14日までの現地調査報告も掲載されています。
https://www.gsj.jp/hazards/volcano/kirishima/2018/index.html
Stromboli | Aeolian Islands (Italy) | 211040 | Elevation 924 m
3月12-17日の間の活動は通常レベルでした。“N1”火口からはラピリ(火山礫)、火山弾や時折火山灰を高さ120mまで噴出し、“N2”火口では活動がやや弱く最大 80 m エイドです。“N”火口での噴火の周期は大体時間当たり 3-8回です。“C”火口からは連続的に火山ガスが噴出しています。“S2”火口からは時間当たり2-5回程度の噴火で高々80mまでの上昇です。“C”火口での爆発的な活動は3月19日2027時に始まり40秒間継続しました。最初の噴火では白熱岩塊を火口周辺に飛散させました。その後の2回の噴火では白熱岩塊が80m上昇し、テフラが島の北西側に降りました。2028時の“N2”火口の噴火ではラピリが100-120mの高さに達しました。
Ongoing Activity
Aira 桜島 | Kyushu (Japan) | 282080 | Elevation 1117 m
⇒気象庁の情報サイトを参照下さい。
Ambrym | Vanuatu | 257040 | Elevation 1334 m
2月から3月に掛けての画像による観測では、溶岩湖は相変わらず活動的で火山ガスと水蒸気を放出しています。観光客からは時折火山ガスの周期や爆発音が聞こえた事が報告されます。警戒レベルは0-5段階の“2”を維持しています。“Benbow Crater”火口からは半径1km以内、“Marum Crater”火口からは半径2.7km以内は立ち入り禁止です。
Cleveland | Chuginadak Island (USA) | 311240 | Elevation 1730 m
3月14日2219時に地震計と空振計は小さな噴火を観測しました。天候に阻まれて火山灰を含む噴煙は観測出来ませんでした。航空カラーコードは「オレンジ」です。
Dukono | Halmahera (Indonesia) | 268010 | Elevation 1229 m
3月14-20日の間、火山灰を含む噴煙は高度 1.8-2.7 km まで上昇し様々な方角に広がった事が報告されました。
Ebeko | Paramushir Island (Russia) | 290380 | Elevation 1103 m
3月12-13日の噴火では火山灰を含む噴煙が高度 2.7 km まで上昇しました。航空カラーコードは「オレンジ」を維持しています。
Kadovar | Papua New Guinea | 251002 | Elevation 365 m
南東側火口内の溶岩ドームは相変わらず輝いていますが、3月10-20日の間に僅かに1mだけ成長しています。3月13日には主火口で弱い火映が観測されました。
14日には主火口と南東側海岸火口の両方で明るい火映が観測され、同時に暗灰色の火山灰が両火口から噴出し19日まで続きました。
Kilauea | Hawaiian Islands (USA) | 332010 | Elevation 1222 m
⇒特段の活動変化は認められない様です。
3月19日はこの山頂噴火口の噴火10年記念日でした。
山頂火口(Overlook crater)は当所35mの大きさでしたが、現在は 280 x 200 m に成長しています。下記を開いて上段の火口の画像をクリックするとこの間の火口の大きさの変化が判るライムラプス画像が表示されます。
https://volcanoes.usgs.gov/volcanoes/kilauea/multimedia_chronology.html
また、下記アドレスのFBでは3月20日の投稿を観て頂くとこの日に撮影された火口の状況を示す7分程度の動画が英語の解説付きでご覧になれます。
https://www.facebook.com/USGSVolcanoes/
草津白根山 | Honshu (Japan) | 283120 | Elevation 2165 m
火山性地震が徐々に弱まっているので警戒レベルを5段階の“2”に引き下げました。
Mayon | Luzon (Philippines) | 273030 | Elevation 2462 m
13-20日の間の活動は溶岩流の流下、火山ガスと水蒸気の噴出、岩屑雪崩等の活動が続きました。溶岩流は夫々“3.3 km, 4.5 km, and 1.9 km long in the Mi-isi (S), Bonga (SE), and Basud (E) drainages”流れ下っています。亜硫酸ガスの噴出量は日量で969~2,077トンの間です。3月14日0831-0832には溶岩噴泉が発生し明るい灰色の火山灰が火口上空200mまで上昇しました。また、16日1347時には火砕流が 4-5 km 流れ下りました。警戒レベルは0-5段階の“3”であり、半径6kmの全域と南南西及び東北東の半径7kmは立ち入り禁止です。
Sabancaya | Peru | 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べると噴火活動はやや強まり、12-18日の間は連日17回程度の噴火が発生しています。亜硫酸ガスの噴出量は14日の観測で3,110トンでした。半径12km以内は立ち入り禁止です。⇒最近はライブカメラを観ていても、風向きの関係もありますが中々噴煙画像を見る事が出来なくなりました。
Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | Elevation 3283 m
3月11-14日の間、衛星画像で熱異常が観測されています。航空カラーコードは「オレンジ」
諏訪之瀬島 | Ryukyu Islands (Japan) | 282030 | Elevation 796 m
3月17日に噴火が観測され噴煙が高度 1.8 km に達しました。
Yasur | Vanuatu | 257100 | Elevation 361 m
3月19日も衛星画像での観測では噴火活動は活発です(ライブカメラは故障したままです)。警戒レベルは0-4段階の“2”。半径 395 m 以内は立ち入り禁止であり、風下側では火山ガスに注意するよう呼びかけています。
“Fuego”,
“Klychevskoy”,
“Popocatepetl”,
以上
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