2017年5月11日木曜日

GVP 火山活動情報の概要:5月3日⇒9日;20火山+α

GVP火山活動情報の概要を御案内します。
Activity for the week of 3 May-9 May 2017
New Activity/Unrest
Aira :桜島 | Kyushu (Japan)  | 282080 | Elevation 1117 m
気象庁の「噴火に関する火山観測情報」を参照下さい。
  
Fuego  | Guatemala  | 342090 | Elevation 3763 m
55日に今年4番目の、2012年以降最も激しい新しい活動期に入った事が報告されました。時折衝撃波を伴い、濃密な火山灰を含む噴煙が火口上空1.3kmまで上昇し南、南西から西の方角に50kmまで広がり、降灰は風下の以下の地域を含む多くの地域から報告されています。San Pedro Yepocapa (8 km N), Morelia (9 km SW), Santa Sofía (12 km SW), El Porvenir (8 km ENE), finca Palo Verde, Santa Lucia Cotzumalguapa (23 km SW), Siquinala, San Andrés Osuna, Chuchu, and La Reunión.溶岩流は“Santa Teresa (W) drainage”を2km、” Las Lajas drainage3km流れ下りました。火砕流は" Trinidad (S), Las Lajas (SE), Ceniza (S), and Santa Teresa drainagesを流れ下っています。西南西に8km離れたSangre de Cristoの住民は避難させられました。翌日には爆発は無く溶岩も停止しました。報道に拠れば南西に8km離れたPanimacheの住民約300名が避難しました。57-8日の間は小型の複数の噴火が発生し火山灰を含む噴煙が火口上空750まで上昇し西から南西の方角に8-20kmまで広がりました。渓谷に堆積した火砕流堆積物からは火山ガスが立ち昇っている事が確認されています。⇒下記に幾つか画像があります。
  
Manam  | Papua New Guinea  | 251020 | Elevation 1807 m
54日の17時から南火口で新しい活動期のストロンボリ式噴火が始まりRSAM値は100-150に跳ね上がりました。急激な上昇は55日の0330時に観測され最大値の1,400には05時と06時に記録されました。RSAM値は急激に低下し07時には200まで低下し更に50まで低下しました。ストロンボリ式噴火は55日には巨大な鳴動を伴い、白熱岩塊と火山灰とスコリアを降ら、0530時から0600時に最も活動が活発でした。溶岩流は南西側の渓谷を下り標高600m付近で停止しました。少量の降灰がWarisi (E), Dugulaba (S), and Boda and Baliab (NW)を含む島内各地で観測されました。56-8日は天候が悪く目視観測は出来ませんでしたが火山活動は比較的低調で、噴火音や火口部の火映も観測されず、RSAM値もおおむね50以下でした。警戒レベルは引き下げられました。

Poas  | Costa Rica  | 345040 | Elevation 2708 m
56日の1724時に噴火が観測されたものの視界が悪く状況を確認する事が出来ませんでした。6-7日には火山性の長周期地震が観測されました。

Ongoing Activity
 Bagana  | Bougainville (Papua New Guinea)  | 255020 | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から57-9日の間火山灰を含む噴煙が高度2.1-3kmに達し南寄りの方角に110km余りまで広がった事が報告されました。
  
Bezymianny  | Central Kamchatka (Russia)  | 300250 | Elevation 2882 m
クベルトに拠れば、428日から55日の間、火山ガスと水蒸気の噴出が続き、連日衛星画像で熱異常が確認されました。航空カラーコードはオレンジです。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia)  | 268010 | Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から53-6日の間火山灰を含む噴煙が高度2.1-2.4kmに達し様々な方角に90-185kmまで広がった事が報告されました。
  
Ebeko  | Paramushir Island (Russia)  | 290380 | Elevation 1103 m
クベルトに拠れば、428日から55日の間、衛星画像では静かな状況か雲に覆われている状態でした。航空カラーコードはオレンジを維持しています。58-9日には衛星画像から噴煙が高度2.4-2.7kmに達したことが報告されました。
  
Kambalny  | Southern Kamchatka (Russia)  | 300010 | Elevation 2116 m
55日、前の週のこの火山の活動は低調で有ったので航空カラーコードはイエローに引き下げられました。
  
Kanlaon  | Philippines  | 272010 | Elevation 2435 m
2016615日に発生した水蒸気爆発以来活動は低下し地震活動も定常状態まで低下し、地盤の変異も20168月以降観測されてなく、SO2ガスの噴出も低下し2016926日以降は水蒸気の噴気も観測されていないので警戒レベルは0-5段階の“0”に引き下げられましたが、火口から半径4km以内の火口周辺危険区域への立ち入りは禁止されています。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA)  | 332010 | Elevation 1222 m
⇒活動状況に特段の変化は無く活発な活動が続いています。
 
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | 300260 | Elevation 4754 m
430日から51日の間、弱い熱異常が衛星画像で観測されており、51日には火山灰を含む噴煙が東に52kmまで広がりました。航空カラーコードはオレンジを維持しています。
  
Nevados de Chillan  | Chile  | 357070 | Elevation 3212 m
53日にウエブカメラで噴煙が上昇し速やかに拡散した状況が捉えられました。
  
Sabancaya  | Peru  | 354006 | Elevation 5967 m
51-7日の間、爆発的噴火が増加し連日平均41回の噴火が発生しています。長周期地震とハイブリッド地震もまた増加しています。火山灰を含む噴煙は火口上空3.5kmまで上昇し40km程広がりました。衛星画像屋ウエブカメラから、53-9日の間突発的な火山ガスと火山灰を含む噴煙が高度7-8.2kmに達し拡散しました。
San Miguel  | El Salvador  | 343100 | Elevation 2130 m
428日から55日に掛けて、RSAM値は変動しつつも減少し50から173単位の間を変動しています。一般的に正常時のRSAM値は50です。亜硫酸ガスの噴出量も風により観測値に影響されますが低下しています。

Santa Maria  | Guatemala  | 342030 | Elevation 3745 m
54-5日の両日、10-12回の爆発が地震観測データから観測されています。6日の2145時に幅30m深さ2.5mの大きなラハールが発生し火山の南側の山腹に在る渓谷を流れ下り、木々の葉っぱや枝、樹幹や直径2mもある岩塊などを押し流しました。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | 300270 | Elevation 3283 m
⇒相変わらず活発な活動が継続しています。既に、私がメモを取り始めてから158週間(201458日から)一度も欠ける事無く活動が報告されています。
  
Sinabung  | Indonesia  | 261080 | Elevation 2460 m
衛星画像等のデータ解析から53-9日の間火山灰を含む噴煙が高度3.5-5kmに達し様々な方角に広がった事が報告されました。
  
Suwanosejima:諏訪之瀬島  | Ryukyu Islands (Japan)  | 282030 | Elevation 796 m
気象庁の「噴火に関する火山観測報」を参照下さい。
  
Turrialba  | Costa Rica  | 345070 | Elevation 3340 m
5517時に弱い噴火により、火山灰を含む噴煙が火口上空500mまで上昇しました。その後、1702時と1820時に短時間の地震が記録されましたが噴火したかどうかは確認出来ませんでした。55-7日には火山性の長周期地震が様々な強さの火山性微動と共に観測されました。6日の1250時に噴火が発生し、噴煙が300m上昇しました。1250時と1730時に火山灰を含む噴煙が1km以下の高度に達しました。710時には500m上昇し9日の0902時には噴火に伴い火山灰を含む噴煙が500m上昇し北西に広がりました。
  
☆霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)について「火口周辺警報」が59日に発表されています。関連資料を含めて下記を参照下さい。
 
☆明神礁付近の変色水と気泡については海上保安庁海洋情報部の52日のプレスリリースが現時点では最新情報です。

以上:引用した画像は何れも各機関のライブカメラ画像を利用しています。

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