2017年3月6日月曜日

石碑の石材:珍しい閃緑岩を観察

井石の石碑の調査の合間に、井内石以外の石材もチェックする事が多くなった。
歴史的な石碑だと、井内石以外としては根府川石や同類の「本小松石」が多いのだけれど、最近は黒御影が主流になっていると思ったら先日印西市木下の神社で珍しい石材を目にした。

遠目には細粒の花崗岩と見たのだが、近寄ってみると石碑の側面に立て筋が見える。正面にはアメーバーの様な模様が見えて、これはやばいぞ!と思ったのだが、石材名は判らない。

下の拡大図は画像の横幅が50mm。

側面はこの様に筋状の鉱物の配列が観察される。

この一部を接写画像で拡大すると画像の横幅が20mm

飴色の結晶は感で云うと輝石の様だがやや黒い角閃石も有る様だし、斜長石はずいぶんと細長く成長している。石英がやや少なめな雰囲気だがこれは薄片を作らないと判らない。どうやら石英がそれほど多くない「閃緑岩」らしいとご教示を頂いた。幾つか論文を拝見した範囲では結構この定方向配列は観察される事が多いらしい。

 石碑に「不撓不屈」と揮毫された「滝田栄」さんは、俳優の方と同名の別人かと思ったのだが、実は印西のご出身らしい。船橋と木下を結ぶ木下街道の印西市内には日本相撲協会の石碑が残るがやや寂れすぎた「出世豊国稲荷神社」もあり、この付近は相撲の盛んな土地柄らしい。

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