拝殿の前に下の画像の階段石が積んであったので初めて判ったのだが、ここの階段石は立方体の石材を積み上げた階段では無く、全ての階段に対してそうなのか、確認は出来ないがL字形に成形する事によって重量を立方体の状態より軽減する工夫をしている事が判った。画像から計測するとほぼの半分に抑えているらしい。
同じ加工をした石材が、その神社から直線距離で4km(今の処最遠は11.5km)離れた石丁場で見付かった。運ぶ途中で落下して角が欠けてしまっている。ここの石材は背負子で運び出したものと考えていたのだが、「落下して角が欠けた」と言う事は、あるいは鋸山や売津の様に大八車の様な「車力」で運んでいたのかもしれない。今まで調査した君津市内の平場以外の神社の階段の殆どがこの石材を使っているから、神社の需要だけでもかなりの数に登ってしまう。裏側を盗む細工は石材が欠けるリスクが大きいと思えるのに、やはりこの固さが、階段石としてもすり減らない事とあいまって、しかも鶴嘴:ツルハシの様なもので採掘出来るぎりぎりの硬さとあいまって需要が拡がったのだろう。
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