2015年7月27日月曜日

GVP 週間海外火山活動情報 7月15日 ⇒ 21日

この処妙に多忙でUPするのを忘れて居ました。
これはスミソニアン博物館がGVPで公表しているものを翻訳して簡略に御紹介するものです。

New Activity/Unrest
 Chirinkotan  | Kuril Islands (Russia) | Elevation 724 m | 0900-26 : 290260
衛星画像等のデータからこの火山が721日に噴火し、噴煙が高度3.7kmに達し南東に広がった事が報告された。火山灰は画像から確認され拡散した事も付記された。報告に拠れば722日に衛星画像で水蒸気と火山ガスの噴出によるものとみられる熱異常を観測した。航空警戒カラーコードはイエローに引き上げられた。
  
Cleveland  | Chuginadak Island (USA)  | Elevation 1730 m | 1101-24 : 311240
7210817時に非可聴音(空振?:infrasound )と地震観測データから噴火した事が観測された。
雲が高度9.1kmまでを覆っていたので目視観測が出来ず雲の上まで登る火山灰は観測されなかった。火山から北東側の船舶からの報告に拠れば山頂付近での中規模の水蒸気の噴出と、山頂部の雪の上に火山灰の汚れが観測された。航空警戒カラーコードはオレンジに引き上げられた。

 Colima  | Mexico  | Elevation 3850 m | 1401-04 : 341040
715日、ウエブカメラでは火山灰の噴出は見られなかったが、白熱岩塊の岩屑雪崩が山腹を下るのが観測された。報道に拠れば溶岩ドームは710日から12日までの活動の活発化に伴い崩壊した。16日の噴火は非連続であったが、流出した溶岩は南側の山腹を下った。670名の住民がシェルターに残留している。 

Gamalama  | Halmahera (Indonesia)  | Elevation 1715 m | 0608-06 : 268060
716日に水蒸気爆発が発生し灰色から白色の噴煙が火口上空1.5kmまで上昇し北に流れました。警戒レベルは1-4段階の2で、火口から1.5kmの立ち入りは禁止。18日には近隣の国際空港が閉鎖された。18-19日に掛けて数回の爆発が発生し白色から灰色の噴煙が300-800m上昇し北西に流れました。噴火により避難を余儀なくされた避難民は450家族の1,505名。火山の北側の集落の降灰量は1.5-6mm。パイロットからの報告や地上からの観測その他のデータから16-20日の間は噴煙が高度2.1-5.5kmで様々な方向に20-130km広がった。
  
Nevado del Ruiz  | Colombia | Elevation 5279 m | 1501-02 : 351020
VAAC他の報告に拠れば718日の0530時から火山の活動は活発さを増し、火山灰の噴煙は高度6.1kmに達した。気象上の雲に阻まれて衛星画像等は撮られていない。この日遅く火山灰の噴煙は高度6.1kmで南西あるいは南に広がった事が幾つかの機関から報告された。
  
Raung  | Eastern Java (Indonesia) | Elevation 3332 m | 0603-34 : 267010
様々な情報を基にVAAC715-21日に複数回の火山灰の噴煙が3.7-6.1kmの様々な高度まで到達し、様々な方角に最大340kmまで広がった。16日には濃い灰色から黒色の火山灰の噴煙が火口から2km上昇し西北西に広がった。白熱した溶岩が山頂に観測され鳴動が続いた。住民からは轟音と強烈な爆発音が報告された。降灰が風下の西に19kmの、或いは北西の13kmの村で報告された。報道に拠れば18日も噴火が続き火山灰の噴煙が1.5km上昇し北に広がった。火山性微動も継続したがその強さは前の週よりは低下した。警戒レベルは1-4段階の3で、半径3km以内は立入禁止 

Sabancaya  | Peru | Elevation 5967 m | 1504-006 : 354006
観測所の火山学者が79-10日に山頂まで登山し、前週の火山灰の堆積物を確認した。

Ongoing Activity
 Bulusan  | Luzon (Philippines)  | Elevation 1565 m | 0703-01 : 273010
171310時に爆発が発生した事が地震観測ネットワークで11分間にわたって観測された。爆発では火山灰の噴煙が火口上空200まで上昇し西北西に広がった。降灰は北側と北東側の広い範囲に亘って報告された。警戒レベルは異常状態を示す1のまま、半径4km以内の危険ゾーンには立入禁止。
  
Dukono  | Halmahera (Indonesia) | Elevation 1335 m | 0608-01 : 268010
衛星画像他のデータから16-19日に噴煙が1.8-2.4kmまで上昇し様々な方向に20-120kmまで広がった。
  
Guallatiri  | Chile  | 18.42°S, 69.092°W  | Elevation 6071 m | 1505-02 : 355020
77日の報告に拠れば、警戒レベルはグリーンに引き下げられた。5月に警戒レベルを引き上げて以来元の状態に戻った。
  
Karymsky  | Eastern Kamchatka (Russia)  | Elevation 1513 m | 1000-13 : 300130
クベルトの報告に拠れば爆発的な噴火はこの3-10日の間も継続しており、熱異常は衛星画像により6日に確認されている。その他の日には気象条件が悪く観測出来ていない。航空カラーコードはオレンジ。
  
Kilauea  | Hawaiian Islands (USA) | Elevation 1222 m | 1302-01 : 332010
山頂部などの地震レベルは通常レベルのまま。溶岩湖は循環しスパッターを出し続けており、プオオからの脱ガスも継続している。627日溶岩は相変わらず活動的で火口から8km以内の地表面で活動しており、流れから離れた場所でも森林が燃える煙が立っている。
  
Klyuchevskoy  | Central Kamchatka (Russia)  | Elevation 4754 m | 1000-26 : 300260
クベルトの21日の報告に拠れば、活動は324日に終わり警戒レベルはグリーンに引き下げられた。
  
Popocatepetl  | Mexico | Elevation 5426 m | 1401-09 : 341090
715-21日に掛けて地震観測ネットワークは連日18-64回のたまに火山灰を含む主として水蒸気や火山ガスの噴出を観測したが目視観測は雲に阻まれている。夜間の火映現象は観測されており、17-19日には爆発も観測された。20日には2回の爆発が発生し火山灰の噴煙は少なくとも500m上昇している。警戒レベルはイエローを維持。

 Reventador  | Ecuador | Elevation 3562 m | 1502-01 : 352010
715-21日に掛けて、高いレベルの地震活動により火山性微動、長周期地震或は火山ガスの噴出などを観測したが、目視観測は雲に阻まれている。14日には水蒸気と火山灰の噴煙が1km上昇し西へ16日には火山灰の噴煙が1.3km上昇し北西へ17日には火山灰の噴煙が700m上昇し、火砕流に伴うと思われる淡い灰色の堆積物が観測された。20日には爆発により火山灰の噴煙は1km上昇し北西に広がり、翌日には水蒸気と火山灰の噴煙が1.5km上昇し東に広がった。爆発の際には白熱岩塊が山腹に散乱した。
  
Sheveluch  | Central Kamchatka (Russia)  | Elevation 3283 m | 1000-27 : 300270
クベルトの報告に拠れば、10-17日の間溶岩ドームの成長に伴い、噴気活動やドームの白熱現象、高温岩塊の岩屑雪崩が発生。衛星画像では10-1114日及び16日に熱異常が観測された。航空警戒カラーコードはオレンジのまま。

 Shishaldin  | Fox Islands (USA)| Elevation 2857 m | 1101-36 :311360
15-21日に掛けて地震活動は通常レベルを超えており低いレベルの噴火科ts洞が山頂火口で継続しているとみられる。衛星画像やウエブカメラは雲に阻まれている。航空カラーコードはオレンジを維持。 

Sinabung  | Indonesia | Elevation 2460 m| 0601-08 : 261080
18-19日の報告に拠れば相変わらず活動的で、火砕流は山腹を2.5-3km流れ下り、火山灰の噴煙は1km以上上昇している。熔岩流は南東側に1.5kmに達し、溶岩ドームの成長に伴う地震活動も活発です。3,150家族、11,111名が住まいを追われている。警戒レベルは1-4段階の4のまま。衛星画像等のデータから18-20日の爆発では噴煙は高度3.7km上昇し東にたなびいた。21日には水蒸気の白い噴煙が上空200mまで上昇した。
  
Tungurahua  | Ecuador | Elevation 5023 m | 1502-08 : 352080
14-2日の地震活動は長周期地震と火山性微動と数回の爆発を意味している。目視観測は雲にしばしば阻まれる。14-15日の爆発では噴煙は2km上昇し西に広がった。夜間には火口部の火映が観測される。15-16日には降灰が13km西南西と8km南西の場所から報告された。17日には水蒸気と火山灰の噴煙が観測され降灰も観測された。火砕流堆積物は18日に渓谷を下った。
  
Zhupanovsky  | Eastern Kamchatka (Russia) | Elevation 2899 m | 1000-12 : 300120
クベルトに拠れば中規模の爆発が10-17の間も継続している。12日には強い爆発が発生し火山灰の噴煙は高度10kmに達し東に1,200kmまで広がった。14日の爆発では火山灰の噴煙は2km上昇。16日の航空機からの観測では火山学者は活動的な火口である“Priemysh Crater”火口の崩壊による新しい堆積物が山麓に在るのを確認した。これは12日に発生したと思われる。19日も中規模な活動が継続している。航空警戒カラーコードはイエローに引き下げられた。

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