西伊豆松崎から国道136号線を少し南下すると、道路脇に駐車スペースがあり、海側に階段が有ります。此処を下ると室岩洞の採石丁場跡があり、松崎町が管理・整備している公園となっています。時間の制限がありますが、照明が付けられていますので見学出来ます。
画像はその一部の水が溜まった採石跡です。
伊豆半島には、ここ以外にも公開されている採石丁場が幾つかある様です。
まだ整理が終わって居ませんが、静岡県には凝灰岩石材の丁場がかっては多く存在し、私の手元の資料だけでも主要丁場の数は100ヶ所ほど存在します。
しかも、まだ確認出来て居ませんが、その石材の「顔」の多様性にも興味を惹かれます。
松崎町が設置したらしい案内板には「その昔、遠く江戸城の石垣に使われたと伝えられております。石を運ぶため千石船がこの海を往来し、にぎわっておりました。(略)」と書かれています。
でも、壁の鶴嘴の後からも判る様に、ここの石材は凝灰岩のいわゆる軟石です。
「城」の石垣に積むには強度が足りないのではないでしょうか?
私が観察した範囲では砂質の部分が多い凝灰岩で、この水面近くに見える岩の断面の様なものは比較的均質な凝灰岩の岩片の様です。勿論、少し硬い部分もありますが、現状では堅い部分は非常に少なく、天井が低かったり、掘り取られた部分が狭く分散している事から石質は余り良くなく、良い場所だけを掘り出したのではないかと思われました。
0 件のコメント:
コメントを投稿