土曜日の埼玉スリバチ学会FWは、残念ながら医者の検査と重なって参加出来なかった(この度、目出度く積年の乱脈食生活の成果として「糖尿病予備軍」の位を授かった)のだけれど、越谷郷土史研究会の秦野氏から秋田家住宅の礎石に伊豆の石材が使われているとのご教示を頂いたので出掛けてみた次第。
秋田家住宅は明治後期の建築で、庇の裏側まできっちりと銅板が巻き絞められている住宅。通りからの脇道に入ると直ぐに礎石が見えて来た。礎石や束石によく使われる砂勝ちの緑色凝灰岩が使われている。細砂が良く詰まっている。ちなみに、近くの「実蔵院」では同じ石材が、本堂基壇の木製の玉垣の束石に使われていたので並べてみた。
この他に、やや粗粒部が多い(風化し易くなる)緑色凝灰岩と、路地の芝草の様な草むらに隠れて、石灰質の生物遺骸に富む石材が結構な数並んで置かれていた。元は、蔵か何かの礎石に使われていたものだろう。
マンションに囲まれている主屋と土蔵。裏手の空き地でボーリング(地質調査)をやっていたので、いずれこの付近も建て替えられるのかもしれない。
庇の裏もしっかりと銅板が巻かれている
「細砂」混じりの緑色凝灰岩は、きちんと面取りがされていて丁寧な仕事。スケールを面取りの上に置けたので助かる!
同じ石材が「実蔵院」の束石に使われていた。
実蔵院さんの石材は多岐に渡るので別にご紹介したい。
塀の脇に置かれていた切り石は何故か割れていた。少し粗粒の凝灰質が多いのでやや風化に弱いものだったと思われます。もう少し細粒部が有れば、細工物にも使えただろうと思う石材
草の影に隠れていたがこの緩やかな斜めの縞模様は、これだけでほぼ、石灰質生物遺骸の豊富な石材と判断
良く見ているとこのように白い部分が浮き出しているのが判る。これが石灰質の生物遺骸。と云っても「紅藻類」とか小さなものばかりなので、「化石」と云って名前を記載するほどではない。礎石類や神社の基壇、あるいは基壇の四隅等に据える事が多い。普段は石碑の下とか、礎石の見えない部分に隠れている
乳白色の出っ張りを接写してみた。結局良く判らないが、薄い石灰質のものが、積み重なっている。圧縮には強いが曲げには弱い。
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