GVPの火山活動情報の概要をご案内します。
先週は、アイスランドの氷河に覆われたカトラ火山からの融水量が急激に増え、水温や河川水の導電率が急上昇したので、火山噴火に至るのではないかと懸念され一時的にカラーコードがイエローに引き上げられましたが幸いな事に沈静化しました。そのニュースからです。
Activity for the week of 26 July-1
August 2017
New Activity/Unrest
Katla
| Iceland | 372030 | Elevation
1490 m
7月29日の報告に拠れば、この火山からの表が融水が流れる火山の南東側の“Múlakvísl”川の水量が急増し、カルデラの北側で小型の群発地震と共にM3の地震が発生しました。氷河融水にリンクして火山付近の地震計では火山性微動を捉えていました。カラーコードはイエローに引き上げられ、黒く濁り硫黄臭のする川から離れる様に警告されました。7月31日には氷河融水の導電率は低下し、火山性微動も通常レベルに戻り、カラーコードはグリーンに引き下げられました。図はアイスランドの表記時刻前2日間の地震分布図
Moyorodake [Medvezhia] | Iturup (Etorofu) Island | 290100 | Elevation 1124 m
7月31日早朝に、“Medvezhia”複合火山群の中の成層火山である“Kudryavy”で調査中の火山学者が、火山ガスと水蒸気の噴煙が急激に増加し、1km以上まで上昇し始めた事を確認しました。噴煙は1999年に水蒸気爆発で形成された新しい“”火口から発生していました。噴気温度は一挙に100℃近くも上昇し、新しい高温地帯も確認されました。高温地帯との境目付近の自然硫黄は溶けて燃焼していました。山頂付近に居た二人と3.5km南のベースキャンプに居たメンバーは退避しました。この日0800時には、同じ火山群の中で北東に200km付近に進言を持つM5.7の地震が発生しました。この火山には、既に130年以上に亘って火山ガスの噴気が発生している割れ目火口が存在しています。
Piton de la Fournaise | Reunion Island (France) | 233020 | Elevation 2632 m
7月14日に始まった噴火活動は8月1日まで継続しましたが、気象条件が悪くしばしば目視観測が妨げられました。火山性微動のレベルは変動しており、衛星画像からの観測では(溶岩の)噴出量は毎秒1-2立方メートルに達していました。7月25日早朝には主火口は活動中で、溶岩はしばしばオーバーフローしています。30日の目視観測では溶岩流の先端は火口から2.8kmに達していました。
Sangay
| Ecuador | 352090 | Elevation
5286 m
8月1日に噴煙が高度5.3kmに達し西に広がっていた事が報告されました。
Sangeang Api | Indonesia
| 264050 | Elevation 1949 m
衛星画像等のデータから7月29-30日に噴煙が高度2.4-2.7kmに達し、北から北西方向に広がっていた事が報告されました。
Ongoing Activity
Aira
| Kyushu (Japan) | 282080 |
Elevation 1117 m
⇒気象庁のサイトを参照下さい。(サイトの構成が変わっています。また、更に見難くなっています!)
Bagana
| Bougainville (Papua New Guinea)
| 255020 | Elevation 1855 m
衛星画像等のデータ解析から8月1日に噴煙が高度2.1kmに達し西に広がった事が報告されました。
Bezymianny | Central Kamchatka (Russia) | 300250 | Elevation 2882 m
7月21-28日の間、衛星画像で熱異常が観測されています。溶岩流は溶岩ドームの西側山腹を流れ下っており、カラーコードはオレンジです。
Bogoslof
| Fox Islands (USA) | 311300 |
Elevation 150 m
7月26日から8月1日の間は時に衛星画像で雲の為に確認出来ない時間帯が有りましたが特に活動は観測されず、地震計や空振計雷光等でも活動は確認されていません。カラーコードはオレンジです。
Cleveland | Chuginadak Island (USA) | 311240 | Elevation 1730 m
7月26日から8月1日の間は特段の活動は確認されていません。火口底の小型の溶岩ドームは直径30mから42mに成長し引き続き膨張を続けています。溶岩ドームは成長を続け、少なくとも50x45mに成長し7月25日に比べると75%も成長しています。火口から噴出する水蒸気の噴煙はウエブカメラで7月25、29-30日に記録され、溶岩ドームの成長に併せて表面温度も上昇している事が7月30日から8月1日に掛けての衛星画像で確認されています。カラーコードはオレンジです。
Colima
| Mexico | 341040 | Elevation
3850 m
先週は45回の高周波地震、12回の長周期地震、1.2時間継続した火山性微動、3回の地すべりと一回の弱い噴火を記録しました。ラハールが二階南西側と南南東に下りました。
Dukono
| Halmahera (Indonesia) | 268010
| Elevation 1229 m
衛星画像等のデータ解析から、7月26日から8月1日の期間に、火山灰を含む噴煙は高度2.1-2.7kmに達し様々な方角に広がった事が報告されました。
Kilauea
| Hawaiian Islands (USA) | 332010
| Elevation 1222 m
⇒活動状況に特段の変化は見られない様です。何時もの画像サイトを参照下さい。
Klyuchevskoy | Central Kamchatka (Russia) | 300260 | Elevation 4754 m
衛星画像で7月22-27日の火山灰を含む噴煙が東から日苦闘に120kmまで広がった事が観測されています。カラーコードはオレンジです。
Poas
| Costa Rica | 345040 | Elevation
2708 m
8月1日に、噴煙が火口から500m上空にまで上昇した事が確認されています。
Sabancaya | Peru
| 354006 | Elevation 5960 m
前の週に比べてこの期間はより活動的で、7月24-30日の間に連日平均40回の爆発を記録しています。火山ガスと火山灰を含む噴煙は火口縁の上空5kmに達し北西或いは南東に50kmまで広がっています。亜硫酸ガスの噴出量は7月28日の計測では日量2,530トンに達しています。熱異常も観測されています。
Sheveluch | Central Kamchatka (Russia) | 300270 | Elevation 3283 m
7月21-28日の間は衛星画像で熱異常が観測されています。7月23日の強い爆発で生じた火山灰を含む噴煙は高度11-12kmに達し、23-24日には東に1,400kmまで広がった事が確認されました。カラーコードはオレンジです。白い蒸気の位置が成長を続ける溶岩ドーム。珍しく噴煙が途絶えた
Sinabung
| Indonesia | 261080 | Elevation
2460 m
衛星画像等のデータ解析から7月26-29日と31日に噴煙は高度3.3-4.6kmに達し様々な方角に広がった事が報告されました。
Turrialba | Costa Rica
| 345070 | Elevation 3340 m
7月26日に噴煙が火口縁上空300mに達し南西に広がった事が報告されました。
以上
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