このブログの一番最初からの10枚の画像は足利の街で拝見したこの画像と大変よく似た石材で、当時房州石だけがこの様な美しい堆積模様を造ると思って居た小生はこれを房州石としてご紹介しました。自分のフィールドが房総半島から北関東に偏って居る為に、伊豆石を意識する事はあまりありませんでしたが、ここ数年伊豆にも年に2-3回足を向ける様になって、特に下田市内の古い建築物を見るようになってから、伊豆石と房州石の中に大変に良く似た石材が在る事に気付き始めました。
この画像は、下田市のペリーロードと言う細い川に面した家屋の戸袋の様な構造の部分に使われている石材ですが、足利の石材に良く似ています。
足利の石材については一度房州石の採石場を経営して居られた方に画像を見て頂いた事が有るのですが、その時は何処の産出か判らないとの事でした。
足利の石材とそっくりの石材が、石材産地の下田で使われているとなると、この石材産地は伊豆と(それも石材を多く採掘していた恐らく下田市内に)考えるのが妥当だと考えます。
足利の画像をリュックに入れて昨日も鋸山を歩きましたが、房州石との一番の違いはこの石材を構成する粒子の肌理の細かさに在る様に思います。勿論、軽石の部分には大きなものが含まれて居ますが、それでも大変に粒子の細かなものがこの堆積構造を作り出しています。暗い色調の部分も、これはスコリアや火山灰砂なのでしょうが、房州石に良く見られる数ミリのサイズのものは殆ど無いと言うのが決め手だと思います。
あまり多くの画像を撮影していなかったので、このブログでご案内するのは既にご案内した下記の画像と2枚だけに成りますが年末年始に下田を歩く機会に恵まれたら、少し詳細な写真を撮影してみようと思って居ます。伊豆は宿泊費が小生には高価で、中々南の方で宿泊出来ないので、下田は結構遠い場所です。もう一枚の画像はラベル「房州石と伊豆石」でご覧下さい。
千葉県内の比較的狭い範囲にも伊豆石が移入され使われて居る事が判っていますが、これからも慎重に判断を行い間違いのない情報提供に努めたいと考えて居ます。
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